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投機筋の円売り、1カ月半ぶり高水準 米利下げ観測後退

日経新聞より引用

投機筋による円売りが拡大している。米商品先物取引委員会(CFTC)の1月30日時点のデータによると、ヘッジファンドなど投機筋の売買動向を示す「非商業部門」の米ドルに対する円の売り越し幅は8万455枚と、2023年12月中旬以来1カ月半ぶりの高水準となった。米国の早期利下げ観測が後退し、日米金利差を意識した円売り・ドル買いが進んだ。

1月下旬には米景気の底堅さを示す経済指標が相次いだ。1月の米購買担当者景気指数(PMI)や23年10〜12月期の米実質国内総生産(GDP)の伸び率がいずれも市場予想を上回った。米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げに転じるとの見方が後退し、日米の金利差収入を狙った「円キャリー取引」も進んだ。

2日発表の1月の米雇用統計も強い結果となり、足元でも円売り・ドル買いが優勢だ。米金利先物市場の動きから金融政策を予想する「フェドウオッチ」では3月の利下げ開始確率は足元で約2割にとどまり、年初時点の約8割から大きく低下した。円相場は5日、一時1ドル=148円台と、23年11月下旬以来およそ2カ月ぶり円安・ドル高水準をつけた。

今後の円の下落余地は限定的との指摘もある。あおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジストは「FRBが3月までに利下げを開始するとの見方は後退したものの、5月か6月の会合での利下げ観測は根強い。円売りポジションの拡大余地は小さい」とみている。

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