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チャートに円安継続サイン 過熱なき円売り「154円視野」

日経新聞より引用

外国為替市場で円安継続のサインが点灯している。円相場は1ドル=150円前後と2022年の安値(151円90銭台)も迫っているものの、市場での円売り・ドル買いの過熱感は乏しく、円高を見込んだ逆張りの「円買い」が入りづらい状況だ。円安は足元の株高の支えにもなっており、円安基調がどこまで続くかに市場関係者の注目が集まっている。

23日の外国為替市場で円相場は一時1ドル=150円台前半と13日以降、連続して150円台にのせた。150円台の円安は22年10月、23年10〜11月に続いて3年連続で達したことになる。しかし、市場からは「これまでの円安局面で見られた円売りの過熱感は足元では見られない」との声が上がる。

相場の過熱感をはかる指標として市場参加者が手掛かりにするのが「RSI(相対力指数)」だ。一定期間の下落幅と上昇幅の平均を算出し、下落幅に対する上昇幅の大きさを指数化する。為替市場だけでなく、株式市場でも「買われすぎ」「売られすぎ」を判断する材料として使われる。

RSIは0〜100%の範囲で推移し、50%よりも数値が大きければチャートは上昇トレンド、小さければ下落トレンドであることを示す。70〜80%を超えると「買われすぎ」、20〜30%を下回ると「売られすぎ」として相場の過熱感を可視化することができ、トレンドの転換を狙う「逆張り」をしかけるサインとして注目されている。

22年10月や23年10月など150円台まで円安が進んだ局面でRSIは90%を超えており、その後に円安基調は終了している。それぞれ米国の利上げ打ち止め観測や利下げ観測などを背景に米長期金利が低下し、ドル買い・円売りの流れが止まった。RSIが過熱感を示唆した通り、相場のトレンド転換につながった形だ。

一方で足元のRSIは53%程度と過熱感は乏しい。大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは「円安進行のペースは22年や23年と比べ緩やかで、円安の反動への警戒は薄い」と指摘する。日米の金融政策が遅くとも24年内に転換点を迎え、遅かれ早かれ円高が進むとの見方が一般的で、市場参加者の円売りには熱が入りにくい。

外為市場の関係者が注目する「一目均衡表(日足)」などでも円安・ドル高を示す「三役好転」が継続するなどチャート上の円安サインは複数点灯している。てらす証券アドバイザーズの遠藤寿保FXエバンジェリストは「現時点では市場の円高材料が見当たらず、相場の流れに逆行する円買い・ドル売りは危険を伴う」と指摘。トレンドの転換が見えない中での安易な逆張りは危険だと警鐘を鳴らす。

大和証券の石月氏は23年12月末以降、円相場は横ばい推移を挟み、2段階で円安が進んでいることを受けて「チャート上のターゲットとしては154円程度も視野に入る」と指摘する。

多くの市場参加者が予想した円高とは逆に年初から円安・ドル高が続いている。米国の景気が想定以上に強く利下げへの期待がしぼみ、ドル高基調が続いている。市場参加者が米国の利下げに対する確度を高めるまでは、円安が当面続く可能性がありそうだ。

(犬嶋瑛)

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