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米財務長官とFRB議長、クレディ・スイス買収を「歓迎」

日経新聞より引用

【ワシントン=高見浩輔】イエレン米財務長官とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は19日、経営不振が続いていたスイスの金融大手クレディ・スイス・グループの買収が決まったことについて「金融の安定を支援するための発表を歓迎する」と共同声明を出した。協議がまとまらなければ米銀の破綻を発端とした金融不安が週明けの市場でさらに拡大する懸念もあった。

声明は「米銀の資本と流動性は強固であり、米国の金融システムは強靱(きょうじん)だ」と指摘した。「国際的なカウンターパートと緊密に連絡を取り合っている」と危機の回避に向けた連携の強さを強調した。

クレディ・スイスの救済策は同じスイスの金融大手UBSが提示した買収額を巡って協議が難航。一時はスイス政府による国有化案も出ていた。株式や債券の市場が開く週明けの20日朝までに合意に達するか予断を許さない状況だったが、最終的には買収で合意に達した。

米金融当局が警戒していたのは、預金者や投資家の不安を招く危機の波及だ。10日に米西海岸が地盤の地銀シリコンバレーバンク(SVB)が破綻して以降、信用不安は地域を選ばずに広がっていた。

12日に米東部ニューヨーク州のシグネチャー・バンクが破綻。15日にはスイスでクレディ・スイスの経営不安が再燃した。16日には再び米カリフォルニア州のファースト・リパブリック・バンクに対して米大手銀が救済策を発表した。

米財務省は12日、破綻した2行に対して預金の全額補助を決定。FRBも銀行に対する新たな緊急融資枠を導入した。ただ金融市場の緊張は収まっておらず、中小の金融機関はなお預金流出を懸念している。

FRBが「最後の貸し手」として従来から設けている融資枠の利用額は15日時点で前週比33倍の1528億ドル(約20兆円)に急増した。

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