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円の実力、過去最低に 円安など響き1970年を下回る

日経新聞より引用

円安の進行で円の購買力が落ち込んでいる。国際決済銀行(BIS)が21日発表した8月の円の実質実効為替レート(2020年=100)は73.19と過去最低となった。長引いたデフレに加え、足元で幅広い通貨に対する円安が進み、実質実効レートが切り下がった。

これまで過去最低だった1970年8月(73.45)を53年ぶりに下回った。足元の円安が1ドル=360円の固定相場制だった当時よりも円の価値が相対的に割安になったことを示す。

実質実効レートは約60カ国・地域を対象に、様々な通貨の相対的な価値を物価変動と貿易量などを考慮して算出する。他の国より物価上昇率が高ければ上がり、低ければ下がる特徴がある。BISは94年以降のデータを公表しており、70〜93年分は日銀が推計値を公表している。

実質実効レートが切り下がった背景には、外国為替市場で円安が進んでいることがある。21日の東京外為市場では一時1ドル=148円台半ばと2022年11月以来の円安・ドル高水準を付けた。対ユーロや対英ポンドなどは既に22年の安値を超えて円安が進んでいる。

日本の実質実効為替レートは1995年4月に193とピークを付けたが、その後は水準を切り下げてきた。「失われた20年」でデフレが長引き、物価上昇率が他国を下回り続けていたことが背景にある。対ドルの円相場は2011年にピークの1ドル=75円32銭を付けたが、実質実効レートは対ドルより16年も前にピークを付けた。

みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは「海外との賃金格差が実質実効レートの低下をもたらした」と指摘する。

実質実効レートの低下は、日本人が海外旅行で支払ったりモノを輸入したりする際の負担が増えていることを示す。訪日外国人(インバウンド)には日本国内のモノ・サービスが割安であることを意味する。

輸出には有利に働く。1970年代には円安を利用した輸出の活発化が日米貿易摩擦につながった。足元では生産拠点の海外移転などにより、円安のメリットが発揮されにくい経済構造となっている。

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