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株式での資金調達、5年ぶり5兆円超 株高で持ち合い解消

日経新聞より引用

日本で株式の売却や新規発行による資金調達が増えている。2023年は5兆円を超え、5年ぶりの高水準となったようだ。日経平均株価の上昇で保有株を高値で売りやすくなったことが大きい。脱炭素投資やM&A(合併・買収)で資金需要が増すなか、政策保有(持ち合い)株の売却も目立った。

英ロンドン証券取引所を運営するLSEGによると、23年の日本の株式による資金調達額(株式の売り出しと新規発行)は前年比4倍強に急増し、18年の約6.1兆円以来の高水準となる。世界全体では前年比3%増の約5000億ドル(約71兆円)で日本の伸び率が際立つ。

株高を背景に企業などによる大型の株式売却が目立った。日本郵政は傘下のゆうちょ銀行株を総額約1.2兆円で売り出し、23年で世界有数の株式調達案件となった。富士通など3社は半導体設計会社ソシオネクスト株を全て売り出した。INCJ(旧産業革新機構)は半導体大手ルネサスエレクトロニクス株を売却した。

政策保有株の売り出しも進んだ。企業統治改革で厳しい目が向けられているうえ、設備投資の拡大で資金需要が高まっているためだ。トヨタ自動車などトヨタ系3社はデンソー株を6100億円分売却した。調達した資金は電気自動車(EV)の開発など電動化投資にあてる。

三井住友銀行や三井住友信託銀行など金融機関9社はアサヒグループホールディングス(GHD)株を約1700億円売り出した。アサヒGHDは住友グループと関係が深く、政策保有株売却の動きは「旧財閥グループ」にも及んだ。

新株発行も調達額を押し上げた。JFEホールディングスは初めての公募増資に踏み切った。新株予約権付社債(転換社債=CB)を含めた調達額は約2100億円で、温暖化ガス排出の少ない電炉への転換など脱炭素関連の投資に振り向ける。

23年の新規株式公開(IPO)での調達総額は約6300億円と前年比1.9倍に急増した。米大手ファンド、KKRの投資先のKOKUSAI ELECTRICが売り出し総額約1200億円で上場した。23年は楽天銀行住信SBIネット銀行も上場した。

市場関係者の間では24年も株高が追い風となり、政策保有株の売り出しを中心に活発な資金調達が続くとの見方が強い。

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