日経新聞ななめよみ 2022年03月29日
1)国内債券市場で金利上昇が止まらない。
2)米金利先高観が根強い、円安が止まらない。
3)とりわけ29日は中期長期債に売りが加速。
4)連続指値オペ「公開市場操作」でも上昇は変わらず。
5)日銀が上限と定める「0.25%」で釘付けにされた長期金利とその他の乖離が鮮明
6)業者間の売買を仲介する日本相互証券では長期金利は日銀が指定する0.250%を超えていないにもかかわらず、2回のオペで合計5286億の応札があり、日銀は全額落札。
7)金利の先高観があり、まとめて売りたい投資家はこの水準でも売ったのではないか。
8)投資家の売り意欲が強いまま。
9)国内債の売り圧力は長期債以外に如実にあわれている。
10)29日は中期債の新発5年債の利回りが0.065%と2015年10月以来6年5ヶ月ぶりの水準に上昇。
11)中長期債にも売りが目立つ。
12)止まらぬ円安も要因。
13)金融引き締めに動くFRBなど主要国の中央銀行と違い、日銀は大規模緩和維持する。
14)円は、28日1ドル、125円を一時つけた。
15)一段と円安が進めば、現燃料など輸入に頼るエネルギー価格の高騰を通じて国内物価の上昇圧力となる。
16)コロナ禍から立ち直りつつある消費意欲をそぎかねない。
17)年度末という国内特有の金利上昇要因も重なる。
18)金利の急変動で落ち着きどころが見えず、投資家は積極的には買いづらい。
19)直近の国債入札は低調だったため、急速に金利が上昇した。
20)日銀は、31日まで連続指値オペを実施する予定。
21)4月の新年度に入れば買いを見送っていた投資家から期初の買いが活発になる可能性がある。
22)米金利の上昇基調は今後も1〜2ヶ月は続く。
23)日銀が政策変更に動くとは考えにくい。
24)指値オペで長期金利の上昇を抑えても、中期債や長期債の利回り上昇が続けば、いずれ長期金利を0.25%に抑えるのは難しくなる。
25)日銀が31日に公表する4〜6月期の国債買いオペの運営方針で長期ゾーンの買い入れを増やしたり、臨時の国債買いオペを実施して長期金利を抑制するかが相場の転機を探る焦点となりそう。