経済用語 投資情報ななめ読み

債券とは

日経新聞より引用

国や企業の資金調達手段

債券は、一言でいえば借金の証書、証文です。国や企業が長期の資金を調達するために発行します。債券の買い手は定期的に利子を受け取るほか、債券の満期となる償還日に元本が返ってきます。発行体の国や企業が破綻しない限り、元本が払い戻されるため、株式などと比較して安全資産とされています。

債券市場には新たに債券が発行される「発行市場」と、発行後に売買される「流通市場」があります。新たに債券を発行する場合、投資家に1年間でいくら支払うかを示す「利率」と、満期での返済額を示す「額面」を決めます。

「流通市場」では満期前であっても債券を売却することが可能で、発行額の多い国債などでは盛んに売買されています。景気や金融政策、発行体の信用力、需給のバランスによって常に債券の価格は変動します。売却するタイミングによっては投資元本を割り込むこともあるため注意が必要です。

債券投資の成績を測る上では「利率」ではなく「利回り」が重要です。「利率」はよく目にする、額面に対する利息の割合のことで、「クーポン」とも呼びます。

一方、「利回り」は投資金額に対しての利息収入と、「償還差損益(投資金額と額面金額の差)」の合計がどのくらいの割合になるかを示すものです。利回りが高いほど償還までに保有した場合の収益が大きく、魅力的な債券といえます。

債券の「利回り」と「債券価格」は逆方向に動きます。償還時に返ってくる元本は原則として確定しているため、価格が上昇した債券に投資すると償還時までに得られる利益が小さくなり、利回りは低下します。

日本では日銀が、低迷が続いている景気を刺激するために国債を大量に買い入れ、金利を低く押さえつけてきました。ただ足元では物価が上昇し、日銀が金融政策を変更するとの思惑が広がっていることもあり、債券の利回りは上昇基調にあります。

債券は発行体によって、国や地方自治体が発行する「公社債」民間の企業が発行する「事業債」に大きく分けられます。公社債のうち国が発行する債券を「国債」と呼び、地方公共団体が発行する債券を「地方債」と呼びます。

国債は民間企業と比べて破綻する可能性が低いため、利回りが低くなります。社債の利回りが国債より高いのは、「破綻して元本が返ってこない危険性」を加味しているためでもあります。一般的に信用力の低い債券ほど利回りが高くなります。債券に投資する際は、発行体の信用力と利回りを見極めることが重要です。

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