【パリ=北松円香】経営不振のスイスの金融大手クレディ・スイス・グループを巡り、同業のUBSが買収に乗り出すとの見方が浮上している。17日に英フィナンシャル・タイムズ(FT)が伝えた。2行の取締役会が週末にそれぞれ、買収について検討し、週明けに金融市場の取引が始まる前の合意をめざすとしている。
クレディ・スイスは18日、日本経済新聞の取材に対し、買収交渉の報道について「コメントしない」と回答した。
FTによると、買収交渉はクレディ・スイスの事業全体か、あるいは一部のみを対象とするかの両方のシナリオを視野に入れている。スイス国立銀行(中央銀行)とスイス金融市場監督機構(FINMA)が交渉を後押しし、米英の当局にも2行の統合がクレディ・スイスの信用力の崩壊を防ぐための「最善策」だと伝えたという。