【ベルリン=南毅郎、ロンドン=大西康平】経営不安が高まったスイスの金融大手クレディ・スイス・グループの買収が決まり、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は19日「スイス当局の迅速な対応と決定を歓迎する」と声明を出した。
ラガルド氏は「秩序ある市場環境の回復と金融の安定を確保するために有益だ」と一連の対応を評価した。ユーロ圏の銀行は「強固な資本と流動性を備えている」と指摘。さらに「必要に応じて流動性支援を提供する」と金融システムの安定に取り組む方針を改めて示した。
英イングランド銀行(中央銀行)も19日、スイス当局の対応を「歓迎する」と表明した。国際金融当局と「緊密に連携し、実施に向けて引き続き支援していく」と強調した上で、英国の銀行システムは「安全かつ健全な状態を維持している」と説明した。