3月、預金準備率下げの効果を注視
【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)が20日発表した2023年3月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)は1年物が年3.65%だった。2月までの水準と同じだった。「ゼロコロナ」政策後の国内需要は持ち直しのペースにばらつきがみられる。市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す預金準備率の引き下げ効果を見極める。
1年物は優良企業に適用する貸出金利の参考となる。人民銀行は毎月公表し、事実上の政策金利と位置づける。住宅ローン金利の目安となる期間5年超の金利は年4.30%だった。7カ月連続で据え置いた。
厳しい移動制限がなくなり、外食や娯楽などサービス消費が回復している。対照的に自動車やスマートフォンなど耐久消費財の売れ行きはなお鈍い。雇用の改善ももたつく。2月の都市部失業率は5.6%で、前年同月より0.1ポイント高かった。