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変わる「円安・株高」の常識

はじめに

日経新聞に、円と株価の相関に関する記事があったので、まとめておく。

記事はここから

変わる「円安・株高」の常識

1)これまでは「円安と株高は連動しやすい」
2)日本企業には、有力な輸出企業が多く、輸出代金の円換算で増える円安ドル高が進めば株価が増える理屈。
3)反対に円高が進むと株価が下がる。
4)上記、常識が新型コロナウィルスの影響で、市場の常識が通じなくなった。

リスク回避の円高の終わり

1)これまで世界的な株安局面では、「円高」が進むケースが多かった。
2)「リスク回避の円高」
3)コロナショック直後の株価暴落では、円高ではなく円安だった。
4)世界的な株価暴落でマネー流れが滞れば貿易や金融取引の決済資金を確保できなくなる。
5)決済の不履行は企業や金融機関の経営不振につながる。
6)そこでおきたのが、「有事のドル買い」
7)「円安」「株安」がおきた。

「円安・株安」「円高・株高」

1)円高が長引けば、株価はじりじりと下がったのがこれまで。
2)実際には、「円高」「株高」がおこった。
3)FRBがゼロ金利政策をとることを表明したことにより金利差が消滅。
4)日米金利差がひろがれば、円安ドル高が進むが、円高・ドル安が進んだ。
5)コロナの感染防止によるデジタル化が急速に進んだ。
6)円相場に左右されないハイテク株の急騰がおこった。
7)コロナ禍がおこした「円安・株安」「円高・株高」

円安と株価停滞

1)コロナ対策が金融政策から財政政策にかわった。
2)バイデン米大統領が大規模な財政政策を打ち出す。
3)市場のインフレ観測がおこり、米長期金利が上昇。
4)「円安・ドル高」が進んだ。
5)日経平均は一時、30年ぶりの3万円台に回復したが、伸び悩んだ。
6)各国の大規模な金融緩和で市場に流れた資金が景気回復に絞られ株式市場への流入が細るとの見方がでてきたから。
7)結果、「円安」が進んだに株価は低迷した。

まとめ

1)コロナ禍で経済活動や政策手法が大きくかわった。
2)こまでの相場の常識が通用しなくなった。
3)コロナ禍が収束すればこれまでの相場の常識が復活するだろうか。
4)市場参加者の意見は割れている。
5)シナリオ1:コロナ収束期待に伴う円安と株価停滞の並立が起きたのは「円安・株高」に戻る過程との見方。
6)シナリオ2:「有事のドル買い」の復活で今後も世界的な株安時にドルが資金が流れやすくなり、「円安・株安」「円高・株高」の新常識が根付く。
7)どちらが定着するかわからない。
8)ただ経済構造の変化から「円安・株高」に戻りづらいのではないか。
9)日本が輸出大国の座から降りようとしているから。
10)近年は貿易黒字と赤字の年が混在し、金額が縮んでいる。
11)輸出入による円相場への影響が薄らぎ、輸出主導の円安・株高を生む土壌が失われつつある。
12)これからの資産運用では、円相場と株価の関係をその時々の市場環境に合わせて柔軟に考える必要がある。

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