フィボナッチ・ゾーン(週次)

USDJPY フィボナッチ・ゾーン振り返り(2026/02/02〜02/06)

2026年2月第1週 マーケット週報:主要中央銀行の政策判断とリスク資産の騰勢

1.為替市場:円安基調の継続とクロス円の歴史的高値更新

    2026年2月第1週の為替市場は、主要国の金利差を背景とした円売り圧力が一段と強まり、円は全面安の展開となりました。ドル円が重要なレジスタンスラインに迫る一方、複数のクロス円通貨ペアが歴史的な節目を突破しています。

    • ドル円 (USD/JPY): 週初は154円台後半で推移していましたが、1月ISM製造業景況指数の好結果を受けてドル買いが加速。1月23日の高値であり、強力な抵抗帯として意識されていた157.34円まで上昇しました。週後半、雇用指標(ADP/JOLTS)の弱含みを受けて一時156.54円まで押し戻される局面もありましたが、週末にかけてキャリートレードの需要が再燃。157.22円〜157.27円のレンジまで値を戻して週を終えました。

    • ユーロ円 (EUR/JPY): 円安の潮流に乗り、週末には185.81円まで上昇。1月23日以来の高値を更新する強い動きを見せました。

    • ポンド円 (GBP/JPY): 英中銀(BOE)の会合後、一時的なポンド買いが強まり211.79円に到達。歴史的な高水準を記録しました。

    • 豪ドル円 (AUD/JPY): 豪州準備銀行(RBA)による利上げを受け、110.31円を記録。これは1990年10月以来、約35年ぶりの高値水準です。

    • 広範な円安の波及: その他、スイスフラン円が202.10円と史上最高値を更新し、ズロチ円も215.01円(2008年7月以来の高値)を付けるなど、円独歩安の様相を呈しています。

    市場心理としては、低金利の円を売って高金利通貨を運用する「キャリートレード」が一段と活発化しています。一方で、トランプ次期大統領がSNSで「石破首相の円安是正スタンスを全面的に支持する」との意向を示したことで、円買い介入への警戒感も根強く、157円台後半での上値の重さも確認されています。

    2.主要株式市場:日米ともに歴史的な節目を突破

      今週の株式市場は、暗号資産市場の爆発的な急騰が投資家心理を劇的に改善させ、リスクオン(リスク選好姿勢)が日米の両市場で最高潮に達しました。

      東京株式市場

      日経平均株価は、週後半にかけてショートカバー(買い戻し)を巻き込みながら騰勢を強めました。2月7日のナイトセッション(先物ベース)では、前日比2,080円高の56,490円まで急騰。史上最高値を大幅に更新する驚異的なパフォーマンスを見せています。

      ニューヨーク株式市場

      • ダウ平均株価: 暗号資産の急騰によるセンチメント向上を追い風に、史上初めて50,000ドルの大台を突破。週末には50,115.67ドルという驚異的な終値で史上最高値を更新しました。

      • ナスダック指数: AI関連企業の好決算と期待感からハイテク株に資金が集中。週末にかけて強い買い戻しが入り、堅調な推移となりました。

      要因分析:リスク資産の相関とハイテクセクターへの物色 ビットコインが一時71,469ドルを突破したことで、投資家のリスク許容度が飛躍的に高まりました。この「暗号資産発のリスクオン」が伝統的な株式市場へ波及し、特に半導体やAIなどのグロース株への物色意欲を刺激しています。経済指標が強弱入り混じる中、投資家は「景況感の底堅さ」を優先的に評価する姿勢を強めています。

      3. 主要中央銀行の金融政策決定会合

      今週開催された各中央銀行の会合では、インフレ抑制を優先する豪州と、緩和の可能性を滲ませ始めた欧州・英国との対比が鮮明となりました。

      中央銀行政策金利の変更主な声明内容 / 総裁発言
      豪州準備銀行 (RBA)0.25%利上げ (3.85%へ)インフレ目標達成への警戒を維持。インフレ率が目標内に収まらない場合、さらなる利上げの可能性も排除せず。
      欧州中央銀行 (ECB)据え置きラガルド総裁は、為替レートがインフレ見通しに与える影響を注視すると言及。物価目標への自信を示す一方、データ次第の姿勢を強調。
      英中銀 (BOE)据え置き (3.75%)政策委員会内では5対4の僅差で据え置きを決定。ベイリー総裁は「インフレ上昇は予想より緩やか」「緩和の余地は存在する」と述べ、早期緩和への期待を残した。

      4. 米国経済指標:雇用と景況感の混在するシグナル

      米国経済指標は、労働市場の鈍化を示唆するデータと、景況感の底堅さを示すデータが混在し、市場にボラティリティをもたらしました。

      • 1月ISM製造業景況指数: 52.6(予想48.5を大幅に上回り、景気拡大を示す50を回復)

      • 1月ADP雇用報告: 2.2万人増(予想4.8万人を大幅に下回る)

      • 12月JOLTS求人倍率: 654.2万件(予想720万件を下回り、労働需給の緩和が鮮明化)

      • 1月ISM非製造業景況指数: 53.8(サービス業の堅調さを維持)

      市場の反応とV字回復: 週後半、ADP雇用報告やJOLTS求人倍率の弱気な結果を受け、米10年債利回りの低下とともにドル円は一時156.54円まで売られました。しかし、直後に発表されたISM非製造業景況指数が景気の強さを示したことで、ドル買い戻しが加速。週末にはキャリートレードの勢いも加わり、157.27円まで「V字回復」する展開となりました。

      5. 暗号資産市場:ビットコインの爆発的騰貴

      暗号資産市場は、今週の金融市場において最も劇的な動きを見せ、リスクオン・ラリーの先導役となりました。

      • 価格動向: ビットコイン(BTC)は対ドルで一時71,469ドルまで急騰。対円でも1,100万円超を記録し、2024年以来の高値を更新しました。

      • 背景要因: 現物ETFへの継続的な巨額資金流入に加え、伝統的金融資産(債券など)からの資金シフトが加速しています。市場の投機的熱量は極めて高く、ビットコインの急騰が株式市場全体のセンチメントを押し上げる「先行指標」として機能しました。

      6. 週間の総括と今後の展望

      今週の市場を支配したテーマは、以下の3点に集約されます。

      1. 歴史的円安の定着: クロス円での相次ぐ数十年ぶりの高値更新。

      2. 歴史的株高の達成: ダウ5万ドル、日経平均先物5万6千円という未踏の領域への突入。

      3. リスク選好の極大化: 暗号資産の急騰が株式市場を牽引する特異な相関関係。

      来週以降の注目材料: 今後の最重要注目材料は、政治面では3月19日に予定されている「トランプ次期大統領と石破首相のホワイトハウス会談」です。トランプ氏がSNSで石破政権への「全面的な支持」を表明したことで、日米の金融・通商政策のすり合わせが為替相場に与える影響が注視されます。また、発表が延期されている米雇用統計についても、労働市場の変調を確認する上で市場の関心が依然として高く、発表時には大きな変動が予想されます。

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      -フィボナッチ・ゾーン(週次)