フィボナッチ・ゾーン(週次)

USDJPY フィボナッチ・ゾーン振り返り(2025/05/26〜05/30)

5/26

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=142.51円(前営業日NY終値比▲0.05円)
ユーロ円:1ユーロ=162.70円(△0.79円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1417ドル(△0.0055ドル)
日経平均株価:3753153円(前営業日比△371.06円)
東証株価指数(TOPIX):2751.91(△16.39)
債券先物6月物:139.10円(△0.36円)
新発10年物国債利回り:1.515%(▲0.030%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標) 
      <発表値>  <前回発表値>
3月景気動向指数改定値
先行指数    108.1    107.7
一致指数    115.9    116.0

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは強含み。トランプ米大統領が「EUへの50%関税の7月9日までの延長に同意」と発言すると買いが優勢に。その後も全般ドル安の流れが継続した流れに沿って一時1.1419ドルまで上値を伸ばした。また、豪ドル米ドルは0.6537ドル、NZドル米ドルは0.6032ドルまでつれ高となった。

・ドル円は一進一退。米大統領が対EU関税の延期を発表すると初動は買いで反応し一時143.08円まで値を上げた。ただ、次第にドル売り圧力が高まると失速。先週末安値の142.42円を下抜けて142.23円まで下押しした。一方で、日経平均株価が堅調に推移するなかで一巡後は142.70円台まで持ち直した。

・ユーロ円は堅調。米EUの関税を巡る警戒感がいったん後退したことを受けて円売り・ユーロ買いが優勢に。日本株高も支えにその後も強い地合いを保ち、一時162.82円まで上値を伸ばした。

・日経平均株価は続伸。米大統領の発言を好感して時間外の欧米株価指数先物が上昇したため、日本株もつれ高の展開となった。その後も堅調に推移し、結局高値引けとなった。

・債券先物相場は続伸。先週末の米債券相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行。財務省が実施した流動性供給入札が需要の引き締まりを示す結果となったことも支えとなった。

欧州マーケットダイジェスト

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.76円(27日15時時点比△0.25円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.47円(▲0.23円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1380ドル(▲0.0037ドル)
FTSE100種総合株価指数:休場
ドイツ株式指数(DAX):24027.65(前営業日比△398.07)
10年物英国債利回り:休場
10年物独国債利回り:2.560%(▲0.007%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は小高い。アジア時間の午前に約1カ月ぶりの水準まで下落すると、本日は英米市場が休場ということもあって持ち高調整や利益確定目的の円売り・ドル買いが出た。欧州株式相場や時間外の米株先物が底堅く推移したことも相場の支えとなり、22時前には143.03円付近まで上昇。もっとも、東京時間の朝方につけた高値143.08円手前で上値の重さを確認すると、その後は142.70円台まで上値を切り下げた。

・ユーロドルは小安い。欧米間の貿易摩擦が緩和するとの思惑を手掛かりにした買いが一巡し、欧州時間に入ると1.13ドル台後半までやや売りに押された。ただ、本日は英国がスプリング・バンク・ホリデー、米国がメモリアルデーの祝日で取引参加者が減少したこともあり、次第に動意は乏しくなった。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「基軸通貨としての米ドルの優位性についてさえ不確実性が存在する」「ユーロが将来、国際舞台でより大きな役割を果たす機会をもたらす可能性がある」などの見解を示したほか、ナーゲル独連銀総裁は「関税は米国経済にさらに大きな打撃を与えるだろう」などと言及した。

・ユーロ円は上値が重い。15時過ぎに162.98円まで本日高値を更新したが、その後はユーロドルの下落やドル円の伸び悩みなどに伴い、162.40円台まで上値を切り下げた。

・ロンドン株式相場はスプリング・バンク・ホリデーのため休場となった。

・フランクフルト株式相場は3営業日ぶりに反発。トランプ米大統領が「欧州連合(EU)への50%関税の発動を7月9日まで延期する」と表明したことを好感した買いが入った。個別ではラインメタル(3.28%高)やシーメンス(2.99%高)などの上昇が目立ち、ポルシェ・オートモービル・ホールディング(3.26%安)などを除く38銘柄が上昇した。

・欧州債券相場は上昇。

NYマーケットダイジェスト

休場

5/27

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=143.26円(前営業日NY終値比△0.43円)
ユーロ円:1ユーロ=163.01円(△0.40円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1378ドル(▲0.0008ドル)
日経平均株価:37724.11円(前営業日比△192.58円)
東証株価指数(TOPIX):2769.49(△17.58)
債券先物6月物:139.45円(△0.35円)
新発10年物国債利回り:1.465%(▲0.040%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標) 
      <発表値>  <前回発表値>
4月企業向けサービス価格指数
前年同月比   3.1%    3.3%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一転上昇。早朝のオセアニア市場から売りが先行。植田日銀総裁が「経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と発言すると売りが加速し、昨日安値の142.23円を下抜けて142.12円まで下げ足を速めた。
 ただ、4月29日安値の141.97円が目先のサポートとして意識されると下げ渋り。「財務省が国債発行額のアンケートを行い、投資家含め幅広く意見聴取」「2025年度の国債発行計画見直しを検討へ」などの報道が伝わり、20年債や40年債利回りが大きく低下すると一気に買い戻しが強まり、一時143.44円まで買い上げられた。

・ユーロ円も一転上昇。総じてドル円と同様の展開となり、日銀総裁の発言で162.09円まで下げる場面があったが、ドル円が買い戻されると163.09円まで反発した。

・ユーロドルは頭が重い。ドル円の下落に伴ってユーロ買い・ドル売りが散見され、一時1.1407ドルまで値を上げた。もっとも、ドル円が反発すると1.1367ドルまで反落した。

・日経平均株価は3日続伸。前日終値を挟んだもみ合いが続いていたが、東京午後に外国為替市場で円安が進むと上昇。引けにかけて230円超高まで上げ幅を広げた。

・債券先物相場は3日続伸。昨日に実施された流動性供給入札が強い内容となったことを受けて、明日の40年債入札への過度な警戒感がいったん後退するなか、買いが先行。日議員総裁のタカ派発言で失速する場面も見られたが、午後に超長期債が一段と買われたため再び上昇した。

欧州マーケットダイジェスト

(27日終値:28日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.31円(27日15時時点比△1.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.55円(△0.54円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1333ドル(▲0.0045ドル)
FTSE100種総合株価指数:8778.05(前営業日比△60.08)
ドイツ株式指数(DAX):24226.49(△198.84)
10年物英国債利回り:4.666%(▲0.015%)
10年物独国債利回り:2.532%(▲0.028%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
6月独消費者信頼感指数(Gfk調査)
        ▲19.9     ▲20.8・改
5月仏消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比)   ▲0.1%      0.6%
(前年比)    0.7%      0.8%
5月ユーロ圏消費者信頼感指数
(確定値)   ▲15.2      ▲15.2
5月ユーロ圏経済信頼感指数
         94.8      93.8・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。財務省が国債の発行計画を見直すとの観測から、アジア時間には本邦長期金利に低下圧力がかかった。欧州時間に入っても円売り・ドル買いの流れが継続。ドル売りポジションを巻き戻す動きが続いたほか、欧米株式相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。5月米消費者信頼感指数が98.0と市場予想の87.2を大きく上回ったことを受けたドル買いも入り、一時144.45円まで値を上げた。

・ユーロドルはさえない。全般にドルの売り持ち高解消の動きが進むなか、次第に上値を切り下げた。5月仏消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回る結果となったほか、強い米経済指標もユーロ売り・ドル買いを促し、1時前には1.1324ドルまで下押しした。
 なお、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼主任エコノミストは「為替レートの変動の影響を検討する必要」「ECBでは誰も劇的な利下げについて検討していない」などの見解を示した。

・ユーロ円は強含み。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢となった。ユーロドルがさえない動きとなった影響も受けたものの、株高を支えに総じて底堅い地合いとなり、一時163.94円まで上値を伸ばした。

・ロンドン株式相場は3営業日ぶりに反発。連休中にトランプ米大統領が欧州連合(EU)への50%関税の発動を7月9日まで延期したことが伝わり、投資家心理の改善につながった。セグロなど不動産株が買われたほか、セイジ・グループなど情報技術セクターも値上がりした。

・フランクフルト株式相場は続伸。欧米間の貿易摩擦を巡る懸念が後退するなか、この日も終日底堅い動きとなった。個別ではザランド(5.03%高)やキアゲン(2.70%高)、シーメンス・エナジー(2.59%高)などの上げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債券高につれた。

NYマーケットダイジェスト

(27日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.33円(前営業日比△1.50円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.54円(△0.93円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1328ドル(▲0.0058ドル)
ダウ工業株30種平均:42343.65ドル(△740.58ドル)
ナスダック総合株価指数:19199.16(△461.95)
10年物米国債利回り:4.44%(▲0.07%)
WTI原油先物7月限:1バレル=60.89ドル(▲0.64ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=3300.4ドル(▲65.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
4月米耐久財受注額
(前月比)   ▲6.3%     7.6%・改
輸送用機器を除く
(前月比)    0.2%    ▲0.2%・改
1-3月期米住宅価格指数
(前期比)    0.7%      1.4%
3月米住宅価格指数
(前月比)   ▲0.1%     0.0%・改
3月米ケース・シラー住宅価格指数
(前年比)    4.1%       4.5%
5月米消費者信頼感指数
         98.0      85.7・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。海外勢の参入後も本邦長期金利の低下を手掛かりにした円売り・ドル買いの流れが継続。これまでのドル売りポジションを巻き戻す動きが続いたほか、欧米株式相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。5月米消費者信頼感指数が98.0と市場予想の87.2を大きく上回ったことを受けたドル買いも入り、一時144.45円まで値を上げた。ただ、市場では「日足・一目均衡表の転換線(144.44円)や雲下限(144.72円)などが目先のレジスタンスとして意識されている」との指摘もあり、144円台半ばでは買いも一服。その後は144円台前半でのもみ合いに転じた。

・ユーロドルは3営業日ぶりに反落。全般にドルの売り持ち高解消の動きが進むなか、次第に上値を切り下げた。5月仏消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回る結果となったほか、強い米経済指標もユーロ売り・ドル買いを促し、1時前には1.1324ドルまで下押し。引けにかけても1.13ドル台前半で戻りの鈍い動きが続いた。

・ユーロ円は続伸。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢となった。ユーロドルがさえない動きとなった影響も受けたものの、株高を支えに総じて底堅い地合いとなり、一時163.94円まで上昇。その後はドル円やユーロドルの動意が乏しくなったため、163円台半ばで値動きが細った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに大幅反発。トランプ米大統領は連休中に欧州連合(EU)に対する関税の発動を7月9日まで延期すると表明。欧米貿易摩擦への過度な警戒感が後退したほか、この日発表された消費者信頼感指数などの改善も相場を後押しした。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅に反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。日本の財務省が国債の発行計画を見直すとの観測を背景に需給が引き締まるとの見方が広がると、連休明けの米国債にも買いが波及した。

・原油先物相場は反落。28日に予定されている「OPECプラス」の閣僚級会合を前に、原油供給が一段と拡大するとの観測から売り優勢の展開となった。

・金先物相場は反落。EUとの貿易摩擦懸念が和らぐ中、安全資産としての金の需要が後退して売りが優勢となった。全般的にドル買いの流れとなった事も、ドル建てで取引される金の重しとなった。

5/28

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=144.28円(前営業日NY終値比▲0.05円)
ユーロ円:1ユーロ=163.24円(▲0.30円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1314ドル(▲0.0014ドル)
日経平均株価:37722.40円(前営業日比▲1.71円)
東証株価指数(TOPIX):2769.51(△0.02)
債券先物6月物:138.85円(▲0.60円)
新発10年物国債利回り:1.510%(△0.050%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。昨日の大幅上昇に対する反動から利食い売りが先行し、一時143.85円まで値を下げた。ただ、東京仲値にかけては買いが観測されていたほか、40年債入札の結果直後には一時144.75円まで上昇した。ただ、40年債入札は応札倍率が2024年7月以来の低さとなるなど低調な結果となり、40年債利回りをはじめ超長期金利が上昇するとドル円の上値も重くなり144.20円台まで押し戻された。

・NZドル米ドルは荒い値動き。NZ準備銀行(RBNZ)の金融政策発表を前に思惑的な売りが先行し、一時0.5924米ドルまで下落した。ただ、予想通り0.25%利下げだったことが判明すると反発。コンウェイNZ準備銀行(RBNZ)チーフエコノミストが「政策金利が3.25%となり、中立ゾーンに入った」と発言すると一時0.5980米ドルまで買い上げられた。一方で、一巡後は0.59米ドル台半ばまで伸び悩むなど一進一退の動きとなった。

・ユーロ円は上値が重い。東京仲値前後でドル円が上昇したタイミングで163.83円までつれ高となったが、昨日高値の163.94円がレジスタンスとして意識されると失速。本邦長期金利の上昇で徐々に円買い圧力が高まった影響もあり163.16円まで押し戻された。

・ユーロドルは上値が重い。午前に1.1345ドルまで小幅に上げたものの、その後は時間外の米10年債利回りが上昇したことなどから1.1296ドルまで上値を切り下げた。

・日経平均株価は4営業日ぶりに反落。前日の米ハイテク株高を受けて半導体関連株に買いが集まると指数は約2週間ぶりに3万8000円を上回る場面があった。ただ、一巡後は戻り売りが優勢となり午後には下げに転じた。

・債券先物相場は4営業日ぶりに反落。午後に実施される40年物国債入札への警戒感から債券を売る動きが活発化。入札結果が弱かったことが分かると一段安となった。

欧州マーケットダイジェスト

(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.87円(28日15時時点比△0.59円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.58円(△0.34円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1291ドル(▲0.0023ドル)
FTSE100種総合株価指数:8726.01(前営業日比▲52.04)
ドイツ株式指数(DAX):24038.19(▲188.30)
10年物英国債利回り:4.727%(△0.061%)
10年物独国債利回り:2.554%(△0.022%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月独輸入物価指数
(前月比)   ▲1.7%     ▲1.0%
(前年比)   ▲0.4%      2.1%
1-3月期仏国内総生産(GDP)改定値
(前期比)    0.1%      0.1%
4月仏卸売物価指数(PPI)
(前月比)   ▲4.3%    ▲0.5%・改
4月仏消費支出
(前月比)    0.3%    ▲1.1%・改
5月独雇用統計
失業率      6.3%      6.3%
失業者数変化  3.40万人    0.60万人・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は強含み。日本時間夕刻に144.00円付近まで弱含む場面があったが、同水準で下値の堅さを確認すると下値を切り上げた。昨日に公表された米経済指標が良好な結果となったこともあり、米景気減速への過度な不安が和らぐ中で次第にドル買いが優勢に。米長期金利の上昇も相場の後押しとなり、1時前には145.08円と20日以来の高値を更新した。
 なお、この日発表された米経済指標は少なく、5月米リッチモンド連銀製造業指数は市場予想通りの結果となったため、相場への影響も限定的だった。

・ユーロドルは上値が重い。19時過ぎに1.1341ドル付近まで上昇したものの、アジア時間につけたこの日高値1.1345ドルが目先のレジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。全般にドル買いが強まったこともあり、一時1.1284ドルまで本日安値を更新した。

・ユーロ円は強含み。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが進み、一時163.91円まで値を上げた。もっとも、ユーロドルが下落した影響も同時に受けたため、一方的に上昇する展開とはならず、昨日高値の163.94円手前では伸び悩んだ。

・ロンドン株式相場は反落。米半導体大手エヌビディアの決算を見極めたいとの思惑からしばらくは様子見ムードが広がっていたが、次第に米国株式相場の下げにつれて上値を切り下げた。アングロ・アメリカンやリオ・ティントなど素材株の下げが目立ったほか、セイジ・グループなど情報技術セクターも下落した。

・フランクフルト株式相場は3営業日ぶりに反落。米国との貿易交渉の行方を見極めたいとの見方が相場の上値を抑制した。個別ではダイムラー・トラック・ホールディング(4.21%安)やザランド(3.16%安)、ハイデルベルク・マテリアルズ(2.46%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。米債券安につれた。

NYマーケットダイジェスト

(28日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.84円(前営業日比△0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.55円(△0.01円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1292ドル(▲0.0036ドル)
ダウ工業株30種平均:42098.70ドル(▲244.95ドル)
ナスダック総合株価指数:19100.94(▲98.22)
10年物米国債利回り:4.48%(△0.04%)
WTI原油先物7月限:1バレル=61.84ドル(△0.95ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3322.4ドル(▲5.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比)   ▲1.2%     ▲5.1%
5月米リッチモンド連銀製造業景気指数
         ▲9       ▲13

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。昨日に公表された米経済指標が良好な結果となったこともあり、米景気減速への過度な不安が和らぐ中でドル買いが進んだ。欧州時間に144.00円付近で下値の堅さを確認すると、米長期金利の上昇も相場の後押しとなり、1時前には145.08円と20日以来の高値を更新。その後も高値圏で底堅く推移した。
 なお、5月6日-7日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、貿易・関税政策による不確実性やインフレの上振れリスクに言及したうえで、「インフレと経済活動の見通しがより明確になるまで待つのが適切」との見解が示された。ただ、目新しさを欠いたこともあって相場への影響は限られた。

・ユーロドルは続落。全般にドル買いが強まった流れに沿って、1時前には1.1284ドルまで売りに押された。引けにかけても戻りの鈍い動きが続き、1.1290ドル前後でのもみ合いとなった。

・ユーロ円は小幅に3日続伸。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが進み、一時163.91円まで値を上げた。もっとも、ユーロドルが下落した影響も同時に受けたため、一方的に上昇する展開とはならず、昨日高値の163.94円手前では伸び悩んだ。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。半導体大手エヌビディアの決算発表を控えて持ち高調整売りが出た。この日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で利下げに慎重な姿勢が改めて示されたことも相場の重しとなった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反落。足もとで買いが続いていたことから、持ち高調整目的の売りが優勢となった。

・原油先物相場は反発。米国がシェブロンに認めていたベネズエラでの操業許可が27日で期限切れとなり、同国産の原油供給を巡る不透明感を背景に買いが優勢となった。OPECプラスの閣僚級会合で現行の産油政策の維持が決定されたことも、上昇を後押しした。

・金先物相場は下落。ドル高の流れの中、ドル建てで取引される金の割高感が意識されて売りが出た模様である。

5/29

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=145.93円(前営業日NY終値比△1.09円)
ユーロ円:1ユーロ=164.08円(△0.53円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1244ドル(▲0.0048ドル)
日経平均株価:38432.98円(前営業日比△710.58円)
東証株価指数(TOPIX):2812.02(△42.51)
債券先物6月物:138.95円(△0.10円)
新発10年物国債利回り:1.520%(△0.005%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標) 
     <発表値>    <前回発表値>
対外対内証券売買契約等の状況(前週)
対外中長期債
    920億円の取得超 2兆8339億円の所得超・改
対内株式
    3093億円の取得超 7153億円の所得超・改
5月消費動向調査(消費者態度指数、一般世帯)
       32.8       31.2

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は買い優勢。昨日の米株式終了後に発表されたエヌビディアの決算が売上高・一株利益ともに市場予想を上回り、日米株価指数先物が上昇したことを背景に買いが先行。「米連邦裁判所がトランプ大統領の「解放の日」関税を差し止めた」との報道が伝わると買いが加速し、一時146.28円まで急伸した。もっとも、一巡すると利食い売りに押される形で145円台半ばまで伸び悩む場面もあった。

・ユーロ円は強含み。米裁判所の判決で関税政策を巡る警戒感が後退し、株高と円売りが活発化。ユーロ円は164.26円まで上昇した。もっとも、ユーロドルが下落したため、ドル円ほどの値幅は出なかった。

・ユーロドルは軟調。対円主導でドル高が進んだ流れに沿って一時1.1210ドルまで値を下げた。その後は欧州勢の本格参入を前に1.12ドル台半ばでのもみ合いが続いた。

・日経平均株価は大幅反発。エヌビディアの好決算で半導体関連株が買われたほか、米関税政策を巡る懸念後退も買いを後押し。引けにかけても強い地合いを維持したままだった。

・債券先物相場は反発。株高を背景に安全資産とされる債券需要の低下が意識され一時138.58円まで売りが先行した。ただ、一巡後は押し目買いが優勢となり139.08円まで反発した。

欧州マーケットダイジェスト

(29日終値:30日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.04円(29日15時時点比▲1.89円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.88円(▲0.20円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1376ドル(△0.0132ドル)
FTSE100種総合株価指数:8716.45(前営業日比▲9.56)
ドイツ株式指数(DAX):23933.23(▲104.96)
10年物英国債利回り:4.648%(▲0.079%)
10年物独国債利回り:2.508%(▲0.046%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月トルコ貿易収支
    120.9億ドルの赤字 71.9億ドルの赤字・改
4月南アフリカ卸売物価指数(PPI)
(前月比)   0.5%      0.6%
(前年比)   0.5%      0.5%
南アフリカ準備銀行(SARB)、政策金利
     7.25%に引き下げ    7.50%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は売り優勢。米関税政策の先行きに関しては不透明感が根強いこともあり、アジア時間に進んだドル買いの動きが巻き戻された。この日発表された米経済指標が全般にさえない結果となり、米長期金利の低下とともに一時143.97円まで本日安値を更新した。
 なお、米国際貿易裁判所によるトランプ関税の一部差し止め命令について、米ホワイトハウス報道官は「司法の行き過ぎの例だ」と述べて、この問題が最高裁に持ち込まれた場合は「最高裁は米大統領に有利な判断を下さなければならない」との考えを示した。

・ユーロドルは堅調。全般にドルの売り戻しが強まった流れに沿って、2時30分過ぎには1.1384ドルまで値を上げた。NY時間にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がトランプ米大統領と会談を行ったとの報道が伝わったが、FRB議長が「政策軌道は最新のデータと見通し次第」と説明したことに対し、米大統領は「金利を引き下げないのは間違い」と従来の主張を繰り返したようだ。

・ユーロ円は神経質な値動き。15時過ぎに164.26円まで上昇する場面があったものの、その後はドル円の失速につれて163.35円まで売りに押された。売りが一巡すると163円台後半まで買い戻しが入るなど、163円台後半を中心としたレンジ内で神経質に上下した。

・ロンドン株式相場は小幅続落。トランプ関税の違法判断を受けて、貿易摩擦が世界経済を下押すとの懸念が和らいだ。投資家心理の改善で寄り付き直後は買いが入ったものの、米関税関連の報道を材料視する向きは限定的だった。公共事業やコミュニケーション・サービスセクターなどが下落し、相場の重しとなった。

・フランクフルト株式相場は続落。小高く始まったものの、他の欧州株やダウ平均などの下落につれて終盤に下げに転じた。個別ではシーメンス(2.25%安)やザランド(2.25%安)、ハイデルベルク・マテリアルズ(2.10%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債券高につれた。

NYマーケットダイジェスト

(29日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.21円(前営業日比▲0.63円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.92円(△0.37円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1370ドル(△0.0078ドル)
ダウ工業株30種平均:42215.73ドル(△117.03ドル)
ナスダック総合株価指数:19175.87(△74.93)
10年物米国債利回り:4.42%(▲0.06%)
WTI原油先物7月限:1バレル=60.94ドル(▲0.90ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3343.9ドル(△21.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
1-3月期米国内総生産(GDP)改定値
(前期比年率) ▲0.2%     ▲0.3%
個人消費改定値
(前期比年率) 1.2%      1.8%
コアPCE改定値
(前期比年率) 3.4%      3.5%
前週分の米新規失業保険申請件数
       24.0万件     22.6万件・改
4月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)
(前月比)   ▲6.3%     5.5%・改
(前年比)   ▲3.5%    ▲0.7%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は4営業日ぶりに反落。米関税政策の先行きに関して不透明感が根強いこともあり、アジア時間に進んだドル買いの動きが巻き戻された。この日発表された米経済指標が全般にさえない結果となったことも相場の重しとなり、米長期金利の低下とともに3時過ぎには143.96円まで下押しした。
 なお、トランプ米政権は米国際貿易裁判所によるトランプ関税の一部差し止め命令に対して即日控訴。NY時間の午後には連邦巡回控訴裁判所がトランプ政権の申請を受けて、米国際貿易裁判所の差し止め命令を一時停止する判断を下したと伝わった。

・ユーロドルは3営業日ぶりに反発。全般にドルの売り戻しが強まった流れに沿って、一時1.1385ドルまで上値を伸ばした。また、NY時間にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がトランプ米大統領と会談を行ったとの報道が伝わったが、FRB議長が「政策軌道は最新のデータと見通し次第」と説明したことに対し、米大統領は「金利を引き下げないのは間違い」と従来の主張を繰り返したようだ。

・ユーロ円は4日続伸。ドル円の失速につれて163.35円まで売りに押される場面があったものの、ユーロドルが上昇した影響も受けたため、その後は164.03円付近まで反発。もっとも、164円台の定着に失敗すると163円台後半でのもみ合いに転じた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。半導体大手エヌビディアの決算が予想を上回る増収増益となったこと、米裁判所がトランプ関税の一部差し止めを命じたことなどを好感した買いが入った。ただ、米関税政策については不透明感も根強く、積極的に上値を試す展開にはならなかった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは反発。この日発表された米経済指標が全般にさえない結果となったことが債券買いを誘ったほか、7年債入札が「好調」と受け止められたことも相場を下支えした。

・原油先物相場は反落。この日発表された米経済指標が全般にさえない結果となったほか、国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長が中国の石油需要はかなり弱いとの見解を示したことから、需給の緩みが懸念されて売りが優勢となった。

・金先物相場は上昇。この日発表された米経済指標が全般にさえない結果となり、米景気の先行き懸念が広がるとドルが全般的に売られた。これを受け、ドル建てで取引される金の投資妙味が高まり買いが優勢となった。米関税政策については不透明感が根強いことも、金の上昇を後押ししたもよう。

5/30

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=143.82円(前営業日NY終値比▲0.39円)
ユーロ円:1ユーロ=163.25円(▲0.67円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1350ドル(▲0.0020ドル)
日経平均株価:37965.10円(前営業日比▲467.88円)
東証株価指数(TOPIX):2801.57(▲10.45)
債券先物6月物:139.09円(△0.14円)
新発10年物国債利回り:1.500%(▲0.015%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標) 
       <発表値>  <前回発表値>
4月完全失業率
        2.5%     2.5%
4月有効求人倍率
        1.26     1.26倍
5月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)
前年同月比   3.6%     3.4%
4月鉱工業生産・速報値
前月比     ▲0.9%    0.2%
前年同月比   0.7%     1.0%
4月商業販売統計速報(小売業販売額)
前年同月比   3.3%     3.1%
4月新設住宅着工戸数
前年同月比   ▲26.6%    39.1%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は弱含み。米関税政策を巡る根強い不透明感から昨日の海外市場で円買い・ドル売りが活発化した流れを引き継いだ。5月の東京都区部CPI(生鮮食料品除く総合)が市場予想を上回ったことや、日経平均株価が軟調な動きとなったことが重しとなったほか、月末、5・10日(ゴトー日)の仲値にかけては一部金融機関で余剰(金融機関のドル売り)になると一時143.44円まで下落。WSJが「トランプ政権は15%関税を150日間賦課出来るプランを検討している」と報じたことも嫌気された。一巡後は143円台後半を中心としたもみ合いとなった。

・ユーロ円も弱含み。ドル円の下落や日本株安を受けて円高・ユーロ安が進み、一時163.11円まで値を下げた。また、ポンド円は193.63円、豪ドル円は92.37円、NZドル円は85.74円まで下げるなどクロス円は総じて弱かった。

・ユーロドルは頭が重い。ドル円の下落を受けて1.1390ドルまで買いが先行したものの、その後はユーロ円の下げに引きずられ1.1339ドルまで売りに押された。

・日経平均株価は反落。米関税政策を巡る不透明感が投資家心理の悪化につながった。外国為替市場での円高も嫌気され、指数は一時680円超下落した。もっとも、一巡後は押し目買いが入るなど下げ渋った。

・債券先物相場は続伸。昨日の米国債券相場が上昇した影響から買いが先行し、一時139.35円まで値を上げた。もっとも、一巡後は持ち高調整の売りが出て139円を割り込む場面も見られた。

欧州マーケットダイジェスト

(30日終値:31日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=143.87円(30日15時時点比△0.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.40円(△0.15円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1357ドル(△0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:8772.38(前営業日比△55.93)
ドイツ株式指数(DAX):23997.48(△64.25)
10年物英国債利回り:4.647%(▲0.001%)
10年物独国債利回り:2.500%(▲0.008%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月独小売売上高
(前月比)  ▲1.1%      0.9%・改
(前年比)   4.0%      1.3%・改
1-3月期スウェーデン国内総生産(GDP)
(前期比)  ▲0.2%      0.5%・改
5月スイスKOF景気先行指数
        98.5       97.1
1-3月期トルコ国内総生産(GDP)
(前年比)   2.0%      3.0%
4月トルコ失業率
        8.6%      8.0%・改
5月独消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比)   0.1%      0.4%
(前年比)   2.1%      2.1%
4月南アフリカ貿易収支
    141億ランドの黒字 226億ランドの黒字・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。欧州勢の参入後はしばらく144.00円を挟んだ水準でのもみ合いとなっていたが、トランプ米大統領が「中国は米国との合意に違反した」と発言すると、米中貿易摩擦への懸念が再び意識されて143.48円付近まで弱含んだ。ただ、アジア時間につけた安値143.44円の手前で下値の堅さを確認すると次第に買い戻しが強まり、24時前には144.44円まで一転して上昇。米10年債利回りが4.39%台から4.43%台まで上昇したことも相場の支えとなったが、米長期金利の上昇は続かなかったため、24時以降は再び143.70円台まで押し戻された。米政権の関税政策に対する不透明感が根強いこともあり、一時プラス圏に浮上したダウ平均が再び下落したことも相場の重しとなった。

・ユーロドルは下げ渋り。トランプ米大統領の発言を受けてドル売りが一時進んだ場面では1.1350ドル台まで上昇。その後にいったんは1.1313ドルの本日安値をつけたが、米政策の先行き不透明感を手掛かりにしたドル売りが相場を支え、2時30分過ぎには1.1367ドル付近まで切り返した。

・ユーロ円は下値が堅い。アジア時間からリスクオフの流れが続き、米大統領の発言が伝わった直後には162.81円まで下押しした。ただ、その後はドル円と同じく一転して買い戻しが優勢となり、163.80円台まで反発。24時以降は163.20円台まで再び押し戻されるなど荒い値動きとなった。

・ロンドン株式相場は3営業日ぶりに反発。昨日までの下落の反動から週末を前に買い戻しが入った。アストラゼネカなど医薬品株を中心にヘルスケアが買われたほか、公共事業セクターも上昇し、指数を下支えした。

・フランクフルト株式相場は3営業日ぶりに反発。前日までの下げの反動で買い戻しが先行したが、引けにかけては上値も重くなった。個別ではザランド(1.98%高)やフレゼニウス(1.89%高)などが上昇した一方、ザルトリウス(3.30%安)などは下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。

NYマーケットダイジェスト

(30日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.02円(前営業日比▲0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.46円(▲0.46円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1347ドル(▲0.0023ドル)
ダウ工業株30種平均:42270.07ドル(△54.34ドル)
ナスダック総合株価指数:19113.77(▲62.10)
10年物米国債利回り:4.40%(▲0.02%)
WTI原油先物7月限:1バレル=60.79ドル(▲0.15ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3315.4ドル(▲28.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
4月米個人所得
(前月比)   0.8%      0.7%・改
4月米個人消費支出(PCE)
(前月比)   0.2%      0.7%
4月PCEデフレーター
(前年比)   2.1%      2.3%
4月PCEコアデフレーター
(前月比)   0.1%      0.1%・改
(前年比)   2.5%      2.7%・改
4月米卸売在庫
(前月比)   0.0%      0.3%・改
5月米シカゴ購買部協会景気指数
        40.5       44.6
5月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)
        52.2       50.8

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。トランプ米大統領が「中国は米国との合意に違反した」と発言し、中国に対して厳しい措置を取る可能性を示唆すると、米中貿易摩擦が再燃するとの懸念から143.48円付近まで売りに押された。ただ、アジア時間につけた安値143.44円が目先のサポートとして意識されると次第に買い戻しが強まり、24時前には144.44円まで反発。その後は米10年債利回りの上昇が続かなかったほか、米政権の関税政策に対する不透明感が根強いこともあって再び伸び悩み、143円台後半から144.00円近辺でのもみ合いに転じた。
 なお、トランプ米大統領は中国が合意にどのように違反したのか、中国に対してどのような措置を取るのかなどの詳細については言及していない。

・ユーロドルは反落。トランプ米大統領の発言を受けてドル売りが一時進んだ場面では1.1350ドル台まで上昇。その後にいったんは1.1313ドルの本日安値をつけたが、米政策の先行き不透明感を手掛かりにしたドル売りが相場を支え、2時30分過ぎには1.1367ドル付近まで切り返した。

・ユーロ円は5営業日ぶりに反落。アジア時間からリスクオフの流れが続き、米大統領の発言が伝わった直後には162.81円まで下押しした。ただ、その後はドル円と同じく一転して買い戻しが優勢となり、163.80円台まで反発。24時以降は163.20円台まで再び押し戻されるなど荒い値動きとなった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。4月米個人消費支出(PCE)デフレーターが予想をわずかに下回ったほか、5月米ミシガン大学消費者態度指数・確報値で1年先と長期のインフレ予想が下方修正され、インフレ懸念の後退を手掛かりにした買いが入った。一方で、米中貿易摩擦に対する懸念が相場の重しとして意識されたことから、指数は一時300ドル超下げる場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。トランプ米大統領が「中国は米国との合意に違反した」と非難したことを受けて、米中貿易摩擦が再燃するとの懸念から安全資産とされる債券に買いが入った。

・原油先物相場は続落。OPECプラスでの増産観測から需給が緩む可能性が意識されたほか、米中貿易摩擦の激化懸念も重しとなった。

・金先物相場は反落。トランプ米大統領のSNS投稿「中国は米国との合意に違反した」を受けて米中の貿易摩擦の激化が懸念され、相対的に安全資産とされる金を買う動きが見られたが一時的となり、その後は利益確定の売りに押されて下げに転じた。ドルが買われたことも、ドル建てで取引される金の割高感につながり、下落を後押ししたもよう。

短期トレード向きの「DMM FX」

-フィボナッチ・ゾーン(週次)