
2/17
東京マーケット
ドル円は弱含み。朝方に152.39円まで小幅に上げたものの、10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値が予想を大幅に上回る強い結果だったことが伝わると、日銀の早期利上げ観測から本邦長期金利の上昇とともに円買いが優勢に。先週末安値の152.03円を下抜けて151.48円まで下げ足を速めた。
欧州マーケット
ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁 「労働市場はかなり堅調に見える」 「インフレはゆっくりと低下しているが、リスクはある」 「バランスシート縮小の終点については依然として不透明」
ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事 「インフレは低下すると予想するが、上昇リスクは残る」 「利下げを再開する前に、インフレ低下に対するより強い確信が必要」 「利下げを控えることで、政権の政策の影響についてより明確になるだろう」 「雇用減速により労働市場はひっ迫していないが、失業率は完全雇用の推定値を下回ったまま」 「賃金上昇率は、FRBのインフレ目標と一致する水準を上回っている」 「資産価格の高騰がインフレの進展を遅らせている可能性」 「インフレリスクとして、サプライチェーンや繰延需要の兆候も監視」
ドル円は弱含み。東京時間に発表された10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値が好調な内容だったと受け止められ、日銀の追加利上げを巡る思惑が広がった。欧米市場に入っても円買い・ドル売りの流れが継続し、1時前に一時151.34円と日通し安値を更新した。市場では「日銀の利上げ継続観測が根強い中、日米金利差縮小への思惑から円買い・ドル売り地合いが強まった」との声が聞かれた。
なお、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事は「コアのインフレ指標は高いが、物価の変動率は今年さらに緩やかになるだろう」「インフレ率を2%の目標に下げる進展は遅くて、ばらつきがある」と述べたうで、「上振れリスクがある」ことに留意を促した。
NYマーケット
ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事 「関税が物価に与える影響は限定的かつ一時的であり、FRBは政策決定においてそれを無視すべき」 「直近のCPIは期待外れだったが、季節調整の問題が原因である可能性」 「今年のインフレ鈍化と利下げの再開を予想」 「寒波の影響を考慮すると、1月の小売売上高は重視していない」
17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続落。終値は151.51円と前営業日NY終値(152.31円)と比べて80銭程度のドル安水準だった。東京時間に発表された10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値が好調な内容だったと受け止められ、日銀の追加利上げを巡る思惑が広がった。米国がプレジデンツデーの祝日で休場となる中、円買い・ドル売りがじわりと強まると1時前に一時151.34円と日通し安値を更新した。 ただ、売り一巡後は151円台半ばでのもみ合いに転じた。欧州引け後は極端に市場流動性が低下し、狭いレンジ取引に終始した。
2/18
東京マーケット
ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事 「関税が物価に与える影響は限定的かつ一時的であり、FRBは政策決定においてそれを無視すべき」 「直近のCPIは期待外れだったが、季節調整の問題が原因である可能性」 「今年のインフレ鈍化と利下げの再開を予想」 「寒波の影響を考慮すると、1月の小売売上高は重視していない」
ドル円は下値が堅い。朝方に151.24円まで下落する場面があったが、その後は日経平均株価や時間外の米10年債利回りの上昇などを支えに買い戻しが入った。前日まで売りに押されていた反動もあり、一時152.22円まで反発した。
欧州マーケット
植田日銀総裁 「付利しないとコールレートが低下し、日銀の誘導目標が実現しない」 「日銀の考え方が市場に十分伝わっていなかったとの批判は認識している」 「今後とも丁寧な情報発信の努力を続けていきたい」
【指標】2月米ニューヨーク連銀製造業景気指数 +5.7、予想 -1.0
デイリー米サンフランシスコ連銀総裁 「米国経済は好調」 「インフレは時間とともに低下しているものの、かなり不安定」 「FRBの政策は引き続き制限的」 「インフレに関して、実際に進展が続いていることがわかるまでは制限的姿勢を維持する必要」 「政策は非常に良い状態にあり、必要に応じて簡単に変更可能」
ドル円は小幅安。日銀の早期追加利上げ観測を背景に円買い・ドル売りが入ると、1時前に一時151.53円付近まで値を下げた。一目均衡表の雲(上限:156.22円、下限:153.76円)や200日移動平均線152.68円を明確に下抜けており、テクニカル的にも売りが出やすかった。 ただ、アジア時間に付けた日通し安値151.24円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て、3時前には151.96円付近まで下値を切り上げた。
NYマーケット
【指標】12月対米証券投資動向(短期債を除く) +720億ドル、前回 +790億ドルほか
12月対米証券投資動向(短期債を含む) +871億ドル、前回 +1599億ドル
【要人発言】米大統領「自動車の関税率は25%前後の可能性」
ドル円は4日ぶりに反発。日銀の早期追加利上げ観測を背景に円買い・ドル売りが入ると、1時前に一時151.53円付近まで値を下げた。ただ、アジア時間に付けた日通し安値151.24円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。予想を上回る2月米NY連銀製造業景気指数や米長期金利の上昇も相場の支援材料となり、6時30分前には152.13円付近まで持ち直した。
2/19
東京マーケット
【指標】12月機械受注(船舶・電力除く民需、前月比) -1.2%、予想 +0.1%ほか
12月機械受注(船舶・電力除く民需、前年比) +4.3%、予想 +6.9% 1月貿易統計(通関ベース、季調前) -2兆7588億円、予想 -2兆1005億円 1月貿易統計(通関ベース、季調済) -8566億円、予想 -2436億円
高田日銀審議委員 「個人消費をみると、物価上昇の影響などがみられるものの、緩やかな増加基調」 「物価上昇が賃金上昇に先行してきたが、足もとでは、昨年の春季労使交渉を受けた名目賃金のはっきりとした上昇を背景に、実質賃金のプラス転化に向けた動きが生じている」 「物価と賃金のギャップが縮小することで、個人消費も緩やかな増加を続けると考えている」 「輸入物価上昇率をみると、足もとは落ち着いており、2022年以降のように急な価格転嫁をもたらす大きさではない」
高田日銀審議委員 「一段のギアシフト、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが必要だと考えてきました」 「1月にかけて米国経済の堅調さが改めて確認され、日米の金融政策スタンスの違いも縮小したといえる」 「2%の物価安定の目標に近づいているとの認識のなか、過度な緩和継続期待が醸成され、物価上振れリスクや金融の過熱リスクが顕在化しないよう、1月に実施した追加利上げ以降も、ギアシフトを段階的に行っていくという視点も重要」
高田日銀審議委員 「ギアシフト、金融緩和の度合い調整の意味で使っている」 「企業、前向きな動きが続いている」 「米経済の先行き、不確実性は低下している」
ドル円は上値が重い。高田日銀審議委員の発言を手掛かりに上昇に振れる場面があったものの、次第に買いが強まり、11時過ぎには152.31円まで値を上げた。ただ、その後は151.60円まで失速。日銀の利上げ観測が手掛かりとなり、新発10年物国債利回りが2009年11月以来の高水準となる1.435%まで上昇したことが相場の重しとなった。
なお、高田日銀審議委員は「一段のギアシフト、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが必要」「実質金利のマイナス幅はまだある」などの見解を示した。
欧州マーケット
【指標】米MBA住宅ローン申請指数(前週比) -6.6%、前回 +2.3%
【指標】1月米住宅着工件数 136.6万件、予想 139.0万件ほか
1月米住宅着工件数(前月比) -9.8%、予想 -7.3% 1月米建設許可件数 148.3万件、予想 146.0万件 1月米建設許可件数(前月比) +0.1%、予想 -1.5%
ドル円は下値が堅かった。東京時間に高田日銀審議委員が「もう一段のギアシフト、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが必要」と発言したことを受けて、日銀の早期追加利上げ観測が改めて台頭。全般円買いが優勢となった。欧米株価の下落に伴うリスク回避の円買いも入り、24時過ぎに一時151.25円と日通し安値を更新した。 ただ、前日の安値151.24円が目先サポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢に。対ユーロなどでドル高が進んだ影響も受けて、151.80円付近まで下げ幅を縮めた。
NYマーケット
ボスティック米アトランタ連銀総裁 「インフレが一直線に進むとは予想していない」 「経済見通しにすべての政策変更を織り込むのは困難」 「2025年の見通しに対する信頼は低下」
ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長 「FRBは次の金融政策の検討に時間をかけることが可能」 「米国の経済状況は非常に好調」 「米国の金融政策は依然として抑制的」 「米労働市場は堅調で、インフレは緩和しているが、依然として高い」 「家計のバランスシートは良好な状態にあるようだ」 「2%のインフレへの回帰には困難が伴う可能性」
ドル円は反落。日銀の早期追加利上げ観測が改めて台頭する中、全般円買いが先行。ダウ平均が一時240ドル超下落し、ナイト・セッションの日経平均先物が420円下げたことも相場の重しとなり、一時151.25円と日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値151.24円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。対ユーロなどでドル高が進んだ影響も受けて、151.83円付近まで下げ幅を縮める場面があった。
もっとも、米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月28日-29日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で「債務上限問題解決までバランスシート縮小の一時停止や減速が必要になる公算」との見解が示されると、米長期金利が低下。ドル円にも売りが出て151.39円付近まで押し戻された。
2/20
東京マーケット
植田日銀総裁 ※石破首相との会談後 「経済金融動向について意見交換した」 「長期金利について、そういう話はしていない」 「来週、G7・G20に出席するので直前に懇談の機会を持たせてもらった」
ドル円は軟調。日銀の利上げ観測や日経平均株価の下落を背景にした売りが出た。昨日安値の151.25円を下抜けると下げ足を速め、一時150.11円まで下押し。時間外の米10年債利回りが4.50%台までやや低下していることも相場の重しとなった。
なお、植田日銀総裁は石破首相と会談を行い、会談後に「経済金融動向について意見交換した」「長期金利について、そういう話はしていない」などの見解を示した。
欧州マーケット
ベッセント米財務長官 「米国以外の国には通貨を操作して欲しくない」 「米連邦準備理事会(FRB)の現時点での金融政策にはコメントしない」 「過去の金融政策にはコメントする。昨年秋の利下げは大幅なものだった」 「パウエルFRB議長とは定期的に連絡している」 「トランプ米政権の下では、歳入が増え、歳出は減少する見込み」 「FRBのバランスシート圧縮は、財務省の米国債発行計画に影響はない」
【指標】2月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数 +18.1、予想 +20.0ほか
前週分の新規失業保険申請件数 21.9万件、予想 21.5万件 前週分の失業保険継続受給者数 186.9万人、予想 187.1万人
【指標】1月米景気先行指標総合指数(前月比)-0.3%、予想 -0.1%
1月米景気先行指標総合指数(前月比)〔予想 -0.1%〕 (前回発表値 -0.1%)
グールズビー米シカゴ連銀総裁 「1月PCEインフレデータはCPIほど厳しいものではないだろう」 「新たな不確実性が出る前は2%への道筋は良好に見えた」
グールズビー米シカゴ連銀総裁 「関税で物価が上がれば、FOMCは考慮する必要」
ボスティック米アトランタ連銀総裁 「不確実性は大きいものの、今年2回の利下げを予想」 「量的引き締めを減速させる可能性は債務上限の問題だけではなく、FRBがオーバーシュートを望まないためでもある」 「今後の政策転換による経済減速は重大な懸念事項だが、企業は2025年が堅調な年になると予想」 「経済は今のところ回復力を維持」 「金融政策は現在良好な状態にあるが、リスクについて油断すべき時ではない」
ムサレム米セントルイス連銀総裁 「インフレが停滞するリスクは雇用市場が軟化するよりも大きい」 「政策変更は経済の進路に重大な影響を与える可能性」 「インフレが停滞し、上振れするリスク」 「インフレが緩和されるまで、政策は緩やかに抑制的であり続ける」 「インフレ率はいずれ2%に低下すると予想」
ゼレンスキー・ウクライナ大統領 「トランプ米大統領と安全保障を巡り合意の用意がある」
ドル円は軟調。日銀の早期追加利上げ観測が根強い中、全般円買いが先行。市場では「明日21日に発表される1月全国消費者物価指数(CPI)の上振れが警戒されている」との声も聞かれた。 NYの取引時間帯に入ると、2月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数、1月米景気先行指標総合指数が軒並み予想より弱い内容だったことが伝わり、米長期金利が低下。全般ドル売りが活発化し、2時30分過ぎに一時149.40円と昨年12月6日以来の安値を更新した。 なお、ベッセント米財務長官は米長期債の発行増について「まだ遠い先のことだ」と言明。米国債相場の上昇(金利は低下)を促した。
NYマーケット
クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事 「米国経済は引き続き堅調な基盤を維持している」 「2%のインフレ目標達成にはまだ道のり」 「FRBの政策金利は適度に引き締め的」 「雇用に対する下振れリスクは減少したが、インフレに対する上振れリスクは残っている」
ドル円は続落。ベッセント米財務長官が米長期債の発行増について「まだ遠い先のことだ」と言明すると、米国債相場が上昇(金利は低下)し全般ドル売りが先行。2月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数、1月米景気先行指標総合指数が軒並み予想より弱い内容だったことも米長期金利の低下とドル売りを促した。2時30分過ぎには一時149.40円と昨年12月6日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。 市場では「米長期金利の低下と日銀による早期の追加利上げ観測が重なり、円買い・ドル売りがじりじりと進んでいる」との声が聞かれた。
2/21
東京マーケット
【指標】1月全国CPI(生鮮食料品除く総合)(前年比) +3.2%、予想 +3.1%ほか
1月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く)(前年比) +2.5%、予想 +2.5%
加藤財務相 「円高進行局面でも為替に関する認識は従前の通り」 「長期金利上昇で利払い費増、国債の安定的な消化に努めたい」
武藤経済産業相 「なるべく早い時期に渡米し、カウンターパートと意見交換したい」 「来週早いタイミングで鉄鋼・アルミ・自動車業界と意見交換」
植田日銀総裁 「YCC含む大規模緩和は物価目標の実現で必要だった」 「引き続き緩和的な環境を維持して、経済活動をサポートする」
植田日銀総裁 「長期金利が急激に上昇すれば、機動的に国債買い入れを増額する」
植田日銀総裁 「一般論として、財政への信認大きく失われれば金利上昇あり得る」 「金利上昇、景気の緩やかな回復や基調的な物価上昇率が高まっていることを反映」
植田日銀総裁 「物価見通しがさらに改善していけば、金利をさらに引き上げることも視野」
ドル円は下値が堅い。1月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)が市場予想を上回る結果となったことを受けて一時149.29円まで下落したが、約2カ月半ぶりに149円台で東京時間を迎えたとあって、本邦勢の本格参入後は買い戻しが優勢に。植田日銀総裁が「引き続き緩和的な環境を維持して経済活動をサポートする」との見解を示したことも買い戻しを誘い、150.74円まで下値を切り上げた。
欧州マーケット
【指標】2月米製造業PMI速報値 51.6、予想 51.5ほか
2月米サービス部門PMI速報値 49.7、予想 53.0 2月米総合PMI速報値 50.4、予想 53.2
ドル円はさえない。欧州勢参入後もしばらくは150円台前半でのもみ合いが続いていたが、NY市場に入ると一転下落した。2月米購買担当者景気指数(PMI)速報値は製造業が51.6と予想の51.5を若干上回った一方、サービス部門が49.7と予想の53.0を大幅に下回り、好不況の分岐点とされる50を割り込んだ。また、2月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値は64.7と予想の67.8を下回り、1月米中古住宅販売件数は年率換算で408万件と予想の413万件より弱い結果となった。米指標の悪化を受けて米長期金利が低下すると全般ドル売りが進んだ。 また、米株式市場でダウ平均が一時640ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比520円安の3万8270円まで下げるとリスク・オフの円買いも活発化。3時過ぎに一時148.98円と昨年12月3日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。
NYマーケット
【要人発言】米大統領「デジタル税への関税は本日中に署名する可能性」
トランプ米大統領 「デジタル税への関税(米ハイテク大手を対象にデジタルサービス税を課している諸国に対し、新たな関税)は本日中に署名する可能性」
ドル円は3日続落。2月米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.6と予想の51.5を若干上回ったものの、サービス部門PMI速報値が49.7と予想の53.0を大幅に下回り、好不況の分岐点とされる50を割り込んだため、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが先行。その後発表の2月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値と1月米中古住宅販売件数も予想より弱い内容だったことが分かりドル売りを促した。 また、低調な米経済指標を受けて米景気の先行き懸念が広がると、米株式市場でダウ平均が一時820ドル超下落。ナイト・セッションの日経平均先物も大証終値比740円安の3万8050円まで急落し、リスク・オフの円買いを誘った。アジア時間の安値149.29円を下抜けると、一時148.93円と昨年12月3日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。 なお、米国株の急落について市場では「中国でパンデミックの可能性がある新たなコロナウイルスが見つかり、株価急落につながった」「オプション満期による一時的なポジション整理が大半。機械的な売りが主因」との声も聞かれた。