フィボナッチ・ゾーン(週次)

USDJPY フィボナッチ・ゾーン振り返り(2025/01/20〜01/24)

1/20

トランプ米大統領
「インフレ阻止やコスト低下を閣僚に指示する」
「外国に関税や税金を課す」
「EV販売の義務付けを撤廃する」
「就任初日に新たな関税は発動しない」

ドル円は頭が重かった。欧州勢が参入するとじり高の展開となり、20時過ぎに一時156.46円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値156.58円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米ウォールストリートジャーナル紙(WSJ)が「米大統領に就任するトランプ氏は米国への輸入品に対する新たな関税について、本日の発動は見送る見通し」と報じると、米インフレ再加速への懸念が和らぎ全般ドル売りが優勢となった。23時30分過ぎには一時155.42円と日通し安値を更新した。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時107.95まで低下した。

1/21

三村財務官
「足元の為替の動き、私の立場ではコメントしない」
「実質賃金がどうなっていくかがポイント」
「中銀の金融政策についてはコメント控える」
「今週の決定会合、日銀の独立性の中での判断になる」
「企業の設備投資は悪くない、実質消費は弱い」

15:00時点

ドル円は荒い値動き。朝方から売りに押されて154.91円まで下押す場面があったものの、トランプ米大統領が「メキシコとカナダに25%の関税を課すことを検討中。2月1日に施行すると思う」との見解を示すと、米10年債利回りが4.57%台まで上昇したことに伴い、156.23円まで買い戻しが入った。ただ、米金利の上昇は続かず、10年債利回りが4.52%台まで低下したため、その後は一転して154.78円まで下押し。午後に入ると米金利の低下一服に伴って155円台半ばまで下値を切り上げるなど、米金利動向をにらみながら荒く上下した。

 ドル円は小幅続落。終値は155.52円と前営業日NY終値(155.62円)と比べて10銭程度のドル安水準だった。対ユーロなどでドル買いが先行するとドル円にも買いが入り、20時30分前には156.05円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値156.23円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りが観測されると一時155.25円付近まで下押しした。
 なお、「日銀は23-24日に開く金融政策決定会合で、政策金利の追加引き上げを決める方向」との報道が伝わったが、「追加利上げは織り込み済み」との見方から反応は限定的だった。

1/22

東京時間

 22日の東京外国為替市場でドル円は持ち直した。12時時点では155.74円とニューヨーク市場の終値(155.52円)と比べて22銭程度のドル高水準だった。10時前につけた155.36円までで下げは一服した。時間外取引の米10年債利回りが4.59%前後と、前日より高めの水準を維持するなかでは下落幅を広げる動きになりにくかった。日経平均株価が一時600円を超す上昇となるなど株価が底堅く推移したことも円買いを進みにくくした要因。ドル円は155.76円前後まで反発する場面があった。

神田前財務官
「過度な動きやファンダメンタルズから乖離なら是正が必要」

NY時間

ドル円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時155.55円まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値155.36円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。
 NYの取引時間帯に入り、米10年債利回りが上昇に転じると円売り・ドル買いが活発化。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円売り・ドル買いのフローが観測された」との声も聞かれた。米国株相場の上昇に伴うリスク・オンの円売りも出ると一時156.71円まで上値を伸ばした。

1/23

トランプ米大統領
「減税措置について、上下両院が可決する見通し」
「石油輸出国機構(OPEC)に原油価格の引き下げを要請する」

トランプ米大統領
「金利引き下げを要請する」

トランプ米大統領
「ウクライナ戦争終結に向けてプーチン露大統領と近いうちに会談」
「フェアな米中関係を築く必要がある」
「ロシアと中国の非核化を望む」
「ウクライナは戦争終結に向け合意の用意ある」

ドル円は頭が重かった。トランプ米大統領のダボス会議での演説や23-24日の日銀金融政策決定会合への関心が高まる中、しばらくは緩慢な値動きが続いた。
 NYの取引時間帯に入ると、前週分の米新規失業保険申請件数が22.3万件と予想の22.0万件よりも若干弱い内容となったことが分かり、円買い・ドル売りが先行。トランプ米大統領が「すぐに金利を下げるよう要請するつもりだ。そして世界中で金利は下がるべきだ」と述べ、米連邦準備理事会(FRB)に利下げを求める考えを示すと全般ドル売りが活発化し、2時前に一時155.87円と日通し安値を更新した。
 なお、市場では「FRBは来週28-29日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、4会合ぶりに利下げを見送る」との見方が優勢だ。

1/24

トランプ米大統領
「ウクライナ戦争が終わらなければ、ロシアに大規模な関税や制裁を課す」
「北朝鮮の金総書記に接触するつもり」

【指標】日銀、政策金利を 0.50%に引き上げ 予想通り

24日午後の東京外国為替市場でドル円は下落。15時時点では155.35円と12時時点(155.97円)と比べて62銭程度のドル安水準だった。日銀金融政策決定会合で予想通りに政策金利が0.25%引き上げられたことで、材料出尽くし感から一時156.41円まで上昇した。しかし、声明文で追加利上げの可能性が示唆され、展望リポートで物価見通しが引き上げられたことで、155.01円まで反落した。

植田日銀総裁
「今年の春闘、しっかりとした賃上げの実施が見込まれる」
「輸入物価、前年比でみれば引き続き抑制されている」

植田日銀総裁
「トランプ米大統領が就任したが金融資本市場は落ち着いている」
「利上げ後も実質金利は大幅マイナス、緩和環境は維持される」
「今回の利上げ、市場金利上昇を通して経済に影響を及ぼす」
「今後の利上げ、経済・物価・金融情勢次第で予断は持っていない」

植田日銀総裁
「基礎的物価上昇率、見通しに沿って緩やかに上昇という範囲に留まっている」
「深刻なビハインドザカーブにあるとは見ていない」

植田日銀総裁
「今回の利上げの影響については詳しく検討したい」
「物価見通しの上方修正は今年半ばまで、その後は落ち着く」
「トランプ関税や各国の報復措置の影響、現時点では不確実性が高い」
「極めて緩和度合いが強い状況を長く続けると、インフレ率が急上昇する」
「基調的な物価、データで分かる部分もあるがわからない部分もある」

植田日銀総裁
「中立金利、まだ相応の距離がある」
「(今後の利上げについて)段階的に動いてゆくのが適切な対応」
「中立金利、かなりの幅があるとの見方に変わりはない」
「0.5%の政策金利、中立金利の幅から距離がある」

植田日銀総裁
「米政権発足で市場の混乱なし、ここで動かない理由はないと判断」
「基調的な物価、26年度のどこかで物価目標と整合的な水準に収束してゆく」
「24・25年度の物価見通しの上方修正、第2ではなくある種の第1の力」
「コアコアの上方修正、オントラックから上方にずれている」

植田日銀総裁
「コストプッシュの物価上昇、期待インフレ率を上げてしまう可能性」

植田日銀総裁
「推計の中立金利は1-2.5%に分布、0.5%からは距離がある」
「ETFの扱いはもう少し時間をいただきたい、なかなか難しい問題」
「1月の氷見野副総裁講演はデータに応じて政策変更を議論する基本線をリマインドした」
「人口減少の中立金利への影響、リアルタイムではわからない」

植田日銀総裁
「物価は今年後半にかけて低下、それに応じて実質賃金はプラスになってゆく」
「デフレに戻る確率はゼロではないが非常に低い」

植田日銀総裁
「展望リポートで潜在成長率を引き下げた理由は人手不足」
「潜在成長率、修正幅小さく中立金利への影響はごくわずか」

植田日銀総裁
「追加利上げに当たっては成長率より基礎的な物価が26年度後半にかけてどうなってゆくかを見て判断」

 24日午後の東京外国為替市場でドル円は神経質な値動き。17時時点では155.38円と15時時点(155.35円)と比べて3銭程度のドル高水準だった。植田日銀総裁の記者会見中に154.85円まで本日安値を更新した後、155.69円付近まで反発するなど荒く上下に振れた。その後は155円台前半の水準まで再び押し戻されており、結局は会見前の水準で落ち着いた。
 なお、植田日銀総裁は今後の利上げについて「経済・物価・金融情勢次第で予断は持っていない」「今回の影響も確かめつつ進める」「基礎的な物価が26年度後半にかけてどうなってゆくかを見て判断」などと言及した。

24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら続落。終値は156.00円と前営業日NY終値(156.05円)と比べて5銭程度のドル安水準だった。日銀の利上げ決定を受けてアジア時間に一時154.85円まで売られた影響が残った。
 ただ、欧米市場に入ると一転買い戻しが優勢となり下げ幅を縮めた。植田和男日銀総裁は金融政策決定会合後の会見で「利上げのペースやタイミングは予断を持っていない」「今回の利上げの影響がどのように出てくるかを確かめつつ、今後の進め方を決めたい」などと発言。市場では「日銀がしばらくは様子見に移る」との見方が広がり、円売りを促した。22時過ぎには一時156.57円と日通し高値を更新した。
 もっとも、前日の高値156.75円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。一時は4.65%台まで上昇した米10年債利回りが4.60%台まで低下したことも相場の重しとなり、2時30分前には155.52円付近まで下押しした。市場関係者からは「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円買い・ドル売りのフローが観測された」との声も聞かれた。

短期トレード向きの「DMM FX」

-フィボナッチ・ゾーン(週次)