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NY円相場、反発 1ドル=156円40〜50銭、PCE物価指数が予想下回る

日経新聞より引用

【NQNニューヨーク=横内理恵】20日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反発し、前日比1円ちょうど円高・ドル安の1ドル=156円40〜50銭で取引を終えた。同日発表の11月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想を下回り、過度のインフレ懸念が和らいだ。米長期金利が低下し、円買い・ドル売りを誘った。

PCE物価指数は前月比で0.1%上昇し、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(0.2%上昇)を下回った。前年同月比の伸びは2.4%と10月の2.3%から加速したものの、市場予想(2.5%)以下だった。懸念されていたほど足元のインフレ圧力は高まっていないとの受け止めで、米長期金利(前日終値は4.56%)は4.5%を下回る場面があった。

米連邦準備理事会(FRB)が利下げペースを緩めるとみられる一方、日銀は利上げを慎重に判断する姿勢を示している。日米金利差が縮小しにくいとの見方から、円は20日の東京市場で一時157円93銭とおよそ5カ月ぶりの安値を付けていた。ニューヨーク市場ではクリスマスを含む来週から年末年始にかけて休暇を取る参加者が多いため、持ち高調整や利益確定の円買いが広がった面もあった。

半面、円は上値が重くなる場面もあった。PCE物価指数は市場予想を全般に下回ったが、FRBが1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くとの市場の大方の予想に変わりはなかった。米株式相場が上げ幅を拡大する場面があり、低リスク通貨とされる円の重荷となった。

米政府の現行の「つなぎ予算」の期限が20日夜に迫るなか、予算延長で与野党合意の道筋がみえず、米政府機関が一部閉鎖されるリスクが意識されている。ただ、為替市場では「政府が一部閉鎖しても為替への影響は限られるとみられ、材料視する参加者は限られた」(ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏)との声があった。

円の高値は155円97銭、安値は156円79銭だった。

円は対ユーロで反発し、前日比10銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=163円00〜10銭で取引を終えた。

ユーロは対ドルで続伸し、前日比0.0065ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0425〜35ドルで取引を終えた。PCE物価指数の下振れを受けて、幅広い通貨に対してドルが売られた。クリスマスや年末が近づくなか、ドル買いの持ち高を整理する動きもあった。

ユーロの高値は1.0447ドル、安値は1.0386ドルだった。

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