投資情報ななめ読み

FX勢、円高に弱さ露呈

日経新聞より引用

円高進行に弱い外国為替証拠金取引(FX)勢の傾向が鮮明になってきた。11月は月間で2.4円ほど円高・ドル安が進み、FX個人投資家の実質的な資産減少幅は3カ月ぶりの大きさとなった。円相場が本格的に上昇する場合には、2022年以降の円安局面で利益をもたらしてきた円売り戦略が裏目に出そうだ。

金融先物取引業協会が13日発表した月次データによると、FX個人の実質的な資産増減を示す正味の「顧客区分管理必要額」は前月比223億円減った。同148億円増えた10月からマイナスに転じ、減少幅は8月(923億円)以来の大きさだった。

トランプ次期米政権の政策を織り込んだトランプトレードの巻き戻しで、11月は月初の1ドル=152円台から月末には149円台まで円相場が上昇した。直近では11円ほど円高が進んだ7月に同1726億円減ったことも加味すると、FX勢は円高進行時に損失を負う傾向がある。

背景には、金利差に相当する「スワップポイント」がある。円高時に値上がり益を得るべく円買い・ドル売りの持ち高を保有する場合、支払い義務が生じる。負担の大きさから「一般的に円高局面は円安局面よりも勝ちづらい」(セントラル短資FXの水町淳彦市場業務部長)とされる。

ここ数年の成功体験も一因だ。22年以降、円安進行が月初から月末にかけて進んだ月は正味の顧客区分管理必要額が増える傾向が顕著だった。日米金利差の縮小と円高進行が見込まれる中、染みついた「円安で稼ぐ」手法から転換できるか。過去の成功にとらわれないことが重要な局面かもしれない。

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