経済用語

貿易収支

日経新聞の記事から引用

輸出額から輸入額を差し引いた数字でプラスなら黒字、マイナスなら赤字を意味する。海外との総合的な取引状況を示す経常収支で主要な項目の一つだ。日本の貿易収支は戦後長らく赤字だったが、設備の近代化などによって重化学工業の輸出が拡大し1965年に黒字となった。その後、オイルショックなどで赤字になる年もあったが次第に黒字基調が定着した。

1981年以降は一貫して貿易黒字を計上していたが2011年に歴史的な転換点を迎えた。東日本大震災による原発事故の影響から全国各地の原発が止まり、燃料輸入が増えて赤字に転じた。その後も輸入増に対する輸出の伸びは限られ、資源価格が上昇すれば赤字になりやすい構造が続いている。

主要先進国でみると米国が巨額の貿易赤字を抱えるほか、英国やフランスも赤字基調にある。一方でドイツや韓国は黒字を保つ。新興国をみると「世界の工場」の中国は黒字だが、インドは赤字が続いている。

輸入する際は海外に代金を払うため自国通貨をドルなどの外貨に換える必要が生じる。このため赤字国は通貨安、黒字国は通貨高になりやすいとされる。外国為替市場は投資活動を中心に1日あたり平均6兆ドルを超すお金がやりとりされている。為替は2国間の金利差や金融政策の違いなど貿易収支以外の様々な要因で動く。

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