日銀は14日、上場投資信託(ETF)を13日に続き701億円買い入れた。2日連続の買い入れは2021年3月4〜5日以来、2年ぶり。日銀が21年3月18〜19日の金融政策決定会合で購入方針を柔軟化してから初めてとなる。米銀行の相次ぐ破綻で世界の金融システムに混乱が及ぶとの警戒から株安が進んだことに対応した。
10日に経営破綻した米銀シリコンバレーバンク(SVB)に続き、12日にはニューヨーク州が地盤のシグネチャー・バンクも破綻した。13日の米株式市場では銀行株が引き続き急落。14日の東京市場でも銀行や保険、証券株が大幅に下げ、午前の東証株価指数(TOPIX)は前日比で2%超下落していた。
日銀は異次元緩和の一環でETFを購入している。大量購入の副作用が懸念されるなか、21年3月に市場の混乱時に必要に応じて買い入れる方針に切り替えた。見直し以降は購入頻度が減っており、今年の買い入れは13日が初めてだった。