経営破綻した米銀シリコンバレーバンク(SVB)の問題を受けて金融市場に動揺が広がり、「安全資産」とされる日本や米国の国債に買いが集まった。日本時間13日に米10年物国債の利回りは3.5%台に下がり(価格は上昇)、2月上旬以来の低水準をつけた。2年債利回りも4.0%台と、約1カ月ぶりの水準に低下した。
日本の新発10年物国債の利回りも急低下し、13日に0.295%と約3カ月ぶりの水準をつけた。日銀が前週末10日に金融政策を据え置いたことで国債買いが強まっていたこともあり、2営業日の低下幅は0.2%超と24年ぶりの大きさとなった。
外国為替市場では米連邦準備理事会(FRB)の利上げの中で積み上げてきたドルの買い持ちを解消する動きが膨らみ、日本時間13日早朝には一時1ドル=133円台半ばと1カ月ぶり円高・ドル安水準を付けた。
もっとも、米金融当局がSVBの全預金を保護すると伝わると一時135円台まで下落するなど、円相場は激しい値動きとなった。13日の海外市場に入るとリスク回避の動きが強まり、幅広い通貨に対して円買いが加速。対ドルでは一時1ドル=132円台後半を付ける場面もあった。
13日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、311円(1.1%)安の2万7832円で取引を終えた。業種別にみると保険や銀行が下げを主導した。