1)FRBは、1月31日〜2月1日に開く、FOMCで利上げ幅を0.25%に戻す見通し。
2)米国のインフレは高水準ながら、鈍化が鮮明。
3)政策金利の到達点が想定以上に高くなるリスクは低くなっている。
4)金融市場ではドル高の修正が続き、総合的なドルの強さを示すドル指数は今週、約8ヶ月ぶり水準まで低下。
5)FOMCは21日、参加者が体外的な発言を控えるブラックアウト期間。
6)期間前の最後の公演者となったウォーラー理事は、0.25%利上げを明言。
7)同12月会合では利上げ幅を0.5%に縮小。
8)さらなる減速が高まった。
9)金利先物市場では0.25%利上げが前日の95%から99%超に高まるダメ押しに。
10)市場の大勢はさらに3月会合まで0.25%の利上げ続け。
11)政策金利は、4.75〜5%にすると予想。
12)金融先物市場の織り込みは利上げの打ち止めの予想が7割を占める。
13)FOMC参加者は、22年12月時点で19人中、17人が5%超えを予想していた。
14)市場はより低い利上げの到達点を見込む。
15)FRBの利上げ減速と早期停止を織り込む動きは外為市場でも進む。
16)米インターコンチネンタル取引所(ICE)が算出し、
円やユーロなど主要通貨に対するドルの総合的な強さを示す指数は
下記。
17)22年9月をピークに、下落。
18)今月18日一時、昨年5月以来およそ8ヶ月ぶりの安値を記録。
19)20日時点でピークからの下落率は1割を超える。
20)FRBが利上げを減速させる一方、ECBや日銀は引き締めの方向。
21)22年に広がった政策金利差は、縮小に転じる。
22)調査会社パンテオン・マクロエコノミクスは23年の円相場が125円程度で安定するとみている。
23)米長期金利も18日に3.3%台後半まで低下(債券価格は上昇)
24)4カ月ぶりの低水準。
25)米ゴールドマン・サックスは23年中を通して3.6~4.2%程度の小幅な動きにとどまると予想。
26)米金利の低下は、景気後退懸念の高まりを踏まえ投資マネーが米国債に向かったため起きた面もある。
27)22年12月の米小売売上高は前月比1.1%減の6771億ドルと2カ月連続で減少。
28)12月の鉱工業生産指数も市場予想を下回り、米株式市場では今週、リスク回避の株安が一時進んだ。
29)アトランタ連銀の賃金トラッカーは1年前からの上昇率が12月に6.1%となり、8月の6.8%から鈍化傾向が目立ってきた。
30)この間、失業率は低位で安定しており12月も3.5%と記録的な低水準だ。
31)FRB高官らはこれまでの経済データをもとに、失業者を増やさないまま
高インフレを鈍らせる経済のソフトランディング(軟着陸)は
実現可能だと自信をみせる。
32)景気悪化懸念を強める市場はFRBが年後半に利下げに転じると予想。
33)FRBはそれに否定的な見解を繰り返すなど、両者の溝も浮かぶ。
34)物価上昇率を目標である2%に近づけるには時間がかかる。
35)新型コロナウイルス禍で慢性的な人手不足になった米経済
ではインフレの鈍化傾向が途中で進みにくくなる懸念もある。
36)これまで急ピッチで進めてきた金融引き締めの効果が遅れて表れ、
景気後退を招くリスクも背中合わせだ。