フィボナッチ・ゾーン

【ドル円】【フィボナッチゾーン】 2025年06月23日

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=147.12円(前営業日NY終値比△1.03円)
ユーロ円:1ユーロ=169.38円(△1.04円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1513ドル(▲0.0010ドル)
日経平均株価:38354.09円(前営業日比▲49.14円)
東証株価指数(TOPIX):2761.18(▲10.08)
債券先物9月物:139.30円(▲0.13円)
新発10年物国債利回り:1.405%(△0.010%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標) 
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は上昇。前週末に米国がイラクに攻撃したことで地政学的リスクが意識されて「有事のドル買い」が強まる中、早朝に146.79円まで上昇。その後の戻りを146.10円台に留めると15時半過ぎに147.40円まで上昇して先月中旬以来の高値水準となった。日経平均の下げ幅縮小も追い風となったもよう。

・ユーロ円はしっかり。早朝にユーロドルが下落した影響を受けて167.46円まで下押すも、その後はドル円が上昇したほか、日経平均の下げ幅縮小もあり、昨年7月以来となる169.67円まで上値を伸ばした。

・ユーロドルは底堅い。有事のドル買いの流れの中、早朝に1.1454ドルまで下押すも、売り一巡後は買戻しの流れとなって1.1521ドルまで切り返した。もっとも、先週末のNY終値1.1523ドルには届かなかった。

・日経平均株価は3日続落。地政学的リスクが意識されて安く始まるも、節目の3万8000円を前に底堅く推移すると、その後は緩やかに値を戻した。もっとも、買い材料が見当たらない中では限定的となった。個別株では、地政学リスクの高まりを受けてIHIや三菱重工業など防衛株に資金が向かうも、買いの勢いは続かなかった。

・債券先物相場は4日ぶり反落。小幅高で始まるも、米国のイラン攻撃により時間外の原油相場が大きく上昇し、インフレが意識されたことで債券売りが優勢となった。前週末に財務省が発表した2025年度の国債発行計画の修正案で、超長期債の発行を減らす代わりに2年債などの発行を増やす方針が伝わって需給の緩みが意識されたことも、債券相場の重しになったもよう。

欧州マーケットダイジェスト

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.21円(23日15時時点比▲0.91円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.15円(▲0.23円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1569ドル(△0.0056ドル)
FTSE100種総合株価指数:8758.04(前営業日比▲16.61)
ドイツ株式指数(DAX):23269.01(▲81.54)
10年物英国債利回り:4.492%(▲0.045%)
10年物独国債利回り:2.507%(▲0.010%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
6月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
        47.8       49.8
6月仏サービス部門PMI速報値
        48.7       48.9
6月独製造業PMI速報値
        49.0       48.3
6月独サービス部門PMI速報値
        49.4       47.1
6月ユーロ圏製造業PMI速報値
        49.4       49.4
6月ユーロ圏サービス部門PMI速報値
        50.0       49.7
6月英製造業PMI速報値
        47.7       46.4
6月英サービス部門PMI速報値
        51.3       50.9

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。米国によるイラン空爆を受けて中東情勢の一段の悪化に警戒感が広がる中、「有事のドル買い」が先行すると、18時30分過ぎに一時1.1454ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、バンス米副大統領は22日に「イランと戦争をしているのではない。イランの核開発計画と戦っている」と述べ、米国の攻撃が限定的であることを強調し、全面衝突を望まない考えを示唆。WTI原油先物価格が失速したこともあり、ドル買いの勢いは長続きしなかった。
 NYの取引時間帯に入ると、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「インフレ圧力が抑制されれば、7月利下げを支持する可能性がある」と発言したことをきっかけに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.28%台まで低下。全般ドル売りが優勢となり、3時過ぎに一時1.1575ドルと日通し高値を更新した。
 欧州序盤まで進んでいた「株安・原油高・ドル高」を巻き戻す動きも優勢だった。「イランはカタールの米軍基地に向けてミサイル6発を発射した」との報道が伝わるとリスク・オフの動きが見られたものの、イランによる報復攻撃が限定的だったことから反応は一時的に。カタール政府は「イランのミサイル攻撃の迎撃に成功した」と発表したほか、「イランは米軍基地攻撃を巡り、事前にカタールに通知していた」とも伝わっており、その後は原油安・米株高・ドル安の様相が強まった。

・ドル円は頭が重かった。中東情勢の緊迫化を背景に「有事のドル買い」が優勢になると一時148.03円と5月13日以来の高値を付けたものの、148円台での滞空時間は短かった。米早期利下げ観測の高まりを背景に、ドル全面安となった流れに沿って3時過ぎに一時146.12円付近まで下押しした。イランによる報復攻撃が限定的となったことも米株高・原油安・ドル安の様相を強めた。
 なお、「イランは中東の米軍基地をミサイルで攻撃した」との報道後も米株の下げは一時的にとどまり、再び上げに転じた。また、WTI原油先物価格の下げは加速し、一時6%超急落した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時98.43まで低下した。

・ユーロ円は伸び悩み。ドル円の上昇につれた買いが入ると一時169.71円と昨年7月以来の高値を付けたものの、ドル円が失速するとユーロ円にも売りが出て一時168.74円付近まで上げ幅を縮めた。

・ロンドン株式相場は小幅ながら3日続落。米国が週末にイランの核施設を攻撃したことで、中東情勢が一段と緊迫したことを嫌気する売りが出た。HSBCやバークレイズなど金融株が売られたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。米国によるイラン空爆を受けて中東情勢の一段の悪化に警戒感が広がる中、株売りが優勢となった。個別ではミュンヘン再保険(3.05%安)やザルトリウス(2.48%安)、ブレンターク(2.29%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

NYマーケットダイジェスト

(23日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.15円(前営業日比△0.06円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.20円(△0.86円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1578ドル(△0.0055ドル)
ダウ工業株30種平均:42581.78ドル(△374.96ドル)
ナスダック総合株価指数:19630.98(△183.57)
10年物米国債利回り:4.35%(▲0.02%)
WTI原油先物8月限:1バレル=68.51ドル(▲5.33ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3395.0ドル(△9.3ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日続伸。米国によるイラン空爆を受けて中東情勢の一段の悪化に警戒感が広がる中、欧州市場序盤は「有事のドル買い」が優勢となり、一時1.1454ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、NYの取引時間帯に入ると一転ドル売りが優勢に。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「インフレ圧力が抑制されれば、7月利下げを支持する可能性がある」と発言したことをきっかけに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.28%台まで低下。全般ドル売りが活発化した。欧州序盤まで進んでいた「株安・原油高・ドル高」を巻き戻す動きも優勢となり、5時30分過ぎには一時1.1582ドルと日通し高値を更新した。
 なお、米国が週末にイランの核施設を攻撃したことを受けて、イランはカタールの米軍基地を標的にミサイル攻撃を実施したと伝わった。もっとも、一部報道によると「イランは外交ルートを通じて米国とカタールに攻撃を事前通知していた」ほか、カタールは「ミサイルの迎撃に成功し、人的被害はなかった」と発表した。市場では「イランの報復は限定的」と受け止められ、WTI原油先物価格が7%超急落したほか、ダウ平均は一時400ドル超上昇した。また、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時98.35まで低下した。

・ドル円は小幅ながら3日続伸。20時過ぎに一時148.03円と5月13日以来の高値を付けたものの、148円台での滞空時間は短かった。米早期利下げ観測の高まりを背景に、ドル全面安となった流れに沿って3時30分前に一時146.01円付近まで下押しした。イランによる報復攻撃が限定的となったことや「トランプ米大統領は中東でのさらなる軍事関与を望んでいない」との報道が伝わったことも米株高・原油安・ドル安の様相を強めた。
 なお、トランプ米大統領は「イランが対応したことでこれ以上の憎悪がないことを望む」「イランが事前通知したことに感謝」と述べたと伝わった。

・ユーロ円は3日続伸。欧州市場では一時169.71円と昨年7月以来の高値を付けたものの、そのあとはドル円の失速につれた売りが出たため168.74円付近まで伸び悩んだ。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。イランはこの日、米軍による核施設への攻撃の報復として、カタールの米軍基地にミサイルを発射した。ただ、カタールは「イランのミサイルの迎撃に成功し、人的被害はなかった」と発表したほか、「米国とカタールには攻撃を事前に通知していた」と伝わったことから、「イランの報復は限定的」と受け止められ、WTI原油先物価格が急落。投資家心理が改善し株買いが広がった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反発。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。ボウマンFRB副議長が「インフレ圧力が抑制されれば、7月利下げを支持する可能性がある」と発言したことをきっかけに買いが入った。ただ、米国株相場が底堅く推移するとやや上値が重くなった。

・原油先物相場は大幅続落。週末に米国によるイラン空爆でアジア時間早朝は上昇していたが、徐々に上値が重くなった。イランがカタールの米軍基地へミサイル攻撃をしたものの、事前にイランが被害を最小限にとどめるために攻撃の標的などを通達していたことなどで、イランが報復攻撃を自重しているとの認識が広まると引けかけて下げ幅を広げて続落して引けた。

・金先物相場は反発。週末に行われた米国によるイランへの攻撃で、アジア時間の時間外取引では上昇していた金先物相場だが、徐々に株式・為替市場が落ち着きを取り戻すと上値が抑えられた。ただ、引けにかけてはドル売りが優勢になったこともあり、ドル取引される金先物は割安感もあり下値が支えられ、反発して引けた。

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-フィボナッチ・ゾーン