
東京マーケットダイジェスト
ドル円:1ドル=143.26円(前営業日NY終値比△0.43円)
ユーロ円:1ユーロ=163.01円(△0.40円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1378ドル(▲0.0008ドル)
日経平均株価:37724.11円(前営業日比△192.58円)
東証株価指数(TOPIX):2769.49(△17.58)
債券先物6月物:139.45円(△0.35円)
新発10年物国債利回り:1.465%(▲0.040%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な国内経済指標)
<発表値> <前回発表値>
4月企業向けサービス価格指数
前年同月比 3.1% 3.3%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は一転上昇。早朝のオセアニア市場から売りが先行。植田日銀総裁が「経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と発言すると売りが加速し、昨日安値の142.23円を下抜けて142.12円まで下げ足を速めた。
ただ、4月29日安値の141.97円が目先のサポートとして意識されると下げ渋り。「財務省が国債発行額のアンケートを行い、投資家含め幅広く意見聴取」「2025年度の国債発行計画見直しを検討へ」などの報道が伝わり、20年債や40年債利回りが大きく低下すると一気に買い戻しが強まり、一時143.44円まで買い上げられた。
・ユーロ円も一転上昇。総じてドル円と同様の展開となり、日銀総裁の発言で162.09円まで下げる場面があったが、ドル円が買い戻されると163.09円まで反発した。
・ユーロドルは頭が重い。ドル円の下落に伴ってユーロ買い・ドル売りが散見され、一時1.1407ドルまで値を上げた。もっとも、ドル円が反発すると1.1367ドルまで反落した。
・日経平均株価は3日続伸。前日終値を挟んだもみ合いが続いていたが、東京午後に外国為替市場で円安が進むと上昇。引けにかけて230円超高まで上げ幅を広げた。
・債券先物相場は3日続伸。昨日に実施された流動性供給入札が強い内容となったことを受けて、明日の40年債入札への過度な警戒感がいったん後退するなか、買いが先行。日議員総裁のタカ派発言で失速する場面も見られたが、午後に超長期債が一段と買われたため再び上昇した。
欧州マーケットダイジェスト
(27日終値:28日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.31円(27日15時時点比△1.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.55円(△0.54円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1333ドル(▲0.0045ドル)
FTSE100種総合株価指数:8778.05(前営業日比△60.08)
ドイツ株式指数(DAX):24226.49(△198.84)
10年物英国債利回り:4.666%(▲0.015%)
10年物独国債利回り:2.532%(▲0.028%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
6月独消費者信頼感指数(Gfk調査)
▲19.9 ▲20.8・改
5月仏消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) ▲0.1% 0.6%
(前年比) 0.7% 0.8%
5月ユーロ圏消費者信頼感指数
(確定値) ▲15.2 ▲15.2
5月ユーロ圏経済信頼感指数
94.8 93.8・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は堅調。財務省が国債の発行計画を見直すとの観測から、アジア時間には本邦長期金利に低下圧力がかかった。欧州時間に入っても円売り・ドル買いの流れが継続。ドル売りポジションを巻き戻す動きが続いたほか、欧米株式相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。5月米消費者信頼感指数が98.0と市場予想の87.2を大きく上回ったことを受けたドル買いも入り、一時144.45円まで値を上げた。
・ユーロドルはさえない。全般にドルの売り持ち高解消の動きが進むなか、次第に上値を切り下げた。5月仏消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回る結果となったほか、強い米経済指標もユーロ売り・ドル買いを促し、1時前には1.1324ドルまで下押しした。
なお、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼主任エコノミストは「為替レートの変動の影響を検討する必要」「ECBでは誰も劇的な利下げについて検討していない」などの見解を示した。
・ユーロ円は強含み。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢となった。ユーロドルがさえない動きとなった影響も受けたものの、株高を支えに総じて底堅い地合いとなり、一時163.94円まで上値を伸ばした。
・ロンドン株式相場は3営業日ぶりに反発。連休中にトランプ米大統領が欧州連合(EU)への50%関税の発動を7月9日まで延期したことが伝わり、投資家心理の改善につながった。セグロなど不動産株が買われたほか、セイジ・グループなど情報技術セクターも値上がりした。
・フランクフルト株式相場は続伸。欧米間の貿易摩擦を巡る懸念が後退するなか、この日も終日底堅い動きとなった。個別ではザランド(5.03%高)やキアゲン(2.70%高)、シーメンス・エナジー(2.59%高)などの上げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。米債券高につれた。
NYマーケットダイジェスト
(27日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.33円(前営業日比△1.50円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.54円(△0.93円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1328ドル(▲0.0058ドル)
ダウ工業株30種平均:42343.65ドル(△740.58ドル)
ナスダック総合株価指数:19199.16(△461.95)
10年物米国債利回り:4.44%(▲0.07%)
WTI原油先物7月限:1バレル=60.89ドル(▲0.64ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=3300.4ドル(▲65.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
4月米耐久財受注額
(前月比) ▲6.3% 7.6%・改
輸送用機器を除く
(前月比) 0.2% ▲0.2%・改
1-3月期米住宅価格指数
(前期比) 0.7% 1.4%
3月米住宅価格指数
(前月比) ▲0.1% 0.0%・改
3月米ケース・シラー住宅価格指数
(前年比) 4.1% 4.5%
5月米消費者信頼感指数
98.0 85.7・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。海外勢の参入後も本邦長期金利の低下を手掛かりにした円売り・ドル買いの流れが継続。これまでのドル売りポジションを巻き戻す動きが続いたほか、欧米株式相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。5月米消費者信頼感指数が98.0と市場予想の87.2を大きく上回ったことを受けたドル買いも入り、一時144.45円まで値を上げた。ただ、市場では「日足・一目均衡表の転換線(144.44円)や雲下限(144.72円)などが目先のレジスタンスとして意識されている」との指摘もあり、144円台半ばでは買いも一服。その後は144円台前半でのもみ合いに転じた。
・ユーロドルは3営業日ぶりに反落。全般にドルの売り持ち高解消の動きが進むなか、次第に上値を切り下げた。5月仏消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回る結果となったほか、強い米経済指標もユーロ売り・ドル買いを促し、1時前には1.1324ドルまで下押し。引けにかけても1.13ドル台前半で戻りの鈍い動きが続いた。
・ユーロ円は続伸。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢となった。ユーロドルがさえない動きとなった影響も受けたものの、株高を支えに総じて底堅い地合いとなり、一時163.94円まで上昇。その後はドル円やユーロドルの動意が乏しくなったため、163円台半ばで値動きが細った。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに大幅反発。トランプ米大統領は連休中に欧州連合(EU)に対する関税の発動を7月9日まで延期すると表明。欧米貿易摩擦への過度な警戒感が後退したほか、この日発表された消費者信頼感指数などの改善も相場を後押しした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅に反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。日本の財務省が国債の発行計画を見直すとの観測を背景に需給が引き締まるとの見方が広がると、連休明けの米国債にも買いが波及した。
・原油先物相場は反落。28日に予定されている「OPECプラス」の閣僚級会合を前に、原油供給が一段と拡大するとの観測から売り優勢の展開となった。
・金先物相場は反落。EUとの貿易摩擦懸念が和らぐ中、安全資産としての金の需要が後退して売りが優勢となった。全般的にドル買いの流れとなった事も、ドル建てで取引される金の重しとなった。