
外国為替市場概況:8時
11日の東京外国為替市場でドル円は弱含み。8時時点では144.07円とニューヨーク市場の終値(144.45円)と比べて38銭程度のドル安水準だった。昨日のドル売りの流れを引き継ぐ形で早朝のオセアニア市場から円買い・ドル売りが先行。9日安値の144.00円を下抜けて一時143.99円と昨年10月2日以来の安値を付けた。すぐにショートカバーが入り144.40円付近まで持ち直したものの戻りは鈍く、8時過ぎには143.86円まで再び下げた。
ユーロドルは強含み。8時時点では1.1234ドルとニューヨーク市場の終値(1.1201ドル)と比べて0.0033ドル程度のユーロ高水準だった。米トリプル安の様相が濃くなるなか、朝方から買いが強まると昨日高値の1.1241ドルを上抜けて2023年7月以来の高値となる1.1242ドルまで上昇した。
ユーロ円は8時時点では161.85円とニューヨーク市場の終値(161.80円)と比べて5銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の下落を受けて161.52円まで下げたが、同時にユーロドルが上昇したため下値は限られた。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.86円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1242ドル
ユーロ円:161.52円 - 162.05円
外国為替市場概況:10時
11日の東京外国為替市場でドル円は下げ幅大幅に拡大。10時時点では143.32円とニューヨーク市場の終値(144.45円)と比べて1円13銭程度のドル安水準だった。時間外で米債が売られるのを確認すると、昨日のNY市場に続いて米トリプル安の展開になった。ドル円は日経平均の大幅反落も重しになり、昨年9月30日以来となる142.89円まで大幅に下げ幅を広げた。
ユーロドルは急伸。10時時点では1.1310ドルとニューヨーク市場の終値(1.1201ドル)と比べて0.0109ドル程度のユーロ高水準だった。米債・米株がそれぞれ時間外で売られると、ユーロドルも2022年2月以来となる1.1383ドルまで急伸した。また、昨日大幅安になったドルスイスフランは0.8141フランまで下げ幅を広げた。
ユーロ円は方向感なく乱高下。10時時点では162.10円とニューヨーク市場の終値(161.80円)と比べて30銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の売りが強まると161.31円まで下押し、しかしユーロドルが1.13ドル台に乗せストップロスを巻き込み急伸すると162.64円まで上昇した。対円、対ユーロともにドル売りが進んだが、その都度の円とユーロ買いの値幅に連れてユーロ円は方向感なく動いている。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.89円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1383ドル
ユーロ円:161.31円 - 162.64円
外国為替市場概況:12時
11日の東京外国為替市場でドル円は下げ一巡。12時時点では143.58円とニューヨーク市場の終値(144.45円)と比べて87銭程度のドル安水準だった。日経平均株価が下落幅を縮小。時間外取引の米10年債利回り上昇が4.48%台で一服し、米トリプル安の一環とされる米金利上昇を嫌気した流れもいったん収束した。パニック的な動きが落ち着き、ドル円は9時台につけた昨年9月30日以来の安値142.89円を目先の底に143.78円前後まで反発。しかし大幅安の状況が急激に改善した感はなく、戻りは限られた。
ユーロドルは上昇一服。12時時点では1.1302ドルとニューヨーク市場の終値(1.1201ドル)と比べて0.0101ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の上昇が落ち着き、急速に進んだユーロ高・ドル安の流れは小休止。ユーロドルは1.1383ドルを上値に、一時1.1277ドル前後へ下押した。
ユーロ円はもみ合い。12時時点では162.28円とニューヨーク市場の終値(161.80円)と比べて48銭程度のユーロ高水準だった。対ドルで円とユーロの上下が交錯するなか、方向感がつかみにくい状況。ユーロドルの上昇に連れてつけた162.64円を上値に一時162円割れへ下押す場面もあった。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.89円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1383ドル
ユーロ円:161.31円 - 162.64円
外国為替市場概況:15時
11日午後の東京外国為替市場でドル円は上値が重い。15時時点では143.59円と12時時点(143.58円)と比べて1銭程度のドル高水準だった。戻りをいったん143.78円近辺にとどめると再び143円割れまで売りに押された。ただ、安値の142.89円近辺で下げ渋ると15時ごろには143.90円台まで持ち直すなど神経質な動きも、依然として上値は重い。トランプ米大統領は上乗せ相互関税の一時停止を決めたものの、トランプ氏の関税政策への市場の不安や失望感は大きく、ドル円の下方向への警戒感は続いている。
ユーロドルはやや調整売りが優勢。15時時点では1.1283ドルと12時時点(1.1302ドル)と比べて0.0019ドル程度のユーロ安水準だった。昨日から本日午前にかけて大幅上昇した反動で1.1260ドル台に押し戻された。調整が入るも底堅さを維持しており、ドル離れの動きのなかドルに続いて取引量が多いユーロの堅調さが目立っている。
ユーロ円は15時時点では162.01円と12時時点(162.28円)と比べて27銭程度のユーロ安水準だった。ユーロドルとドル円の動きに挟まれての振幅と方向感に欠ける動きで、162円を挟んで上下した。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.89円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1383ドル
ユーロ円:161.31円 - 162.64円
外国為替市場概況:17時
11日午後の東京外国為替市場でドル円は下値を試した。17時時点では142.84円と15時時点(143.59円)と比べて75銭程度のドル安水準だった。15時台にドル買い戻しが全般強まると、144.10円台まで持ち直す場面があった。もっとも、反発は調整の域に留まり、欧州勢の参入後は再びドル売りが優勢に。143円割れまで下げ足を速め、中国が対米製品への追加関税を発表すると、17時過ぎには142.43円まで昨年9月30日以来の安値を更新した。
ユーロドルは買い優勢。17時時点では1.1363ドルと15時時点(1.1283ドル)と比べて0.0080ドル程度のユーロ高水準だった。15時半過ぎの下押しは1.1247ドル近辺に留まり、その後は再びユーロ買いドル売りが強まった。1.13ドル台に乗せると目立った下押しもなく、水準を切り上げる展開に。中国の対米追加関税の発表を受け、1.1416ドルまで急伸している。
ほか、ドルスイスフランが0.82フラン半ばを戻り高値に0.8113フランまでドル安フラン高が進んだ。
ユーロ円は17時時点では162.31円と15時時点(162.01円)と比べて30銭程度のユーロ高水準だった。16時過ぎに162.69円まで本日レンジの上限を広げるも、一巡後はドル円とユーロドルの綱引き状態となり、162円前半から半ばで上下した。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.43円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1416ドル
ユーロ円:161.31円 - 162.69円
外国為替市場概況:20時
11日の欧州外国為替市場でドル円は買い戻し。20時時点では142.99円と17時時点(142.84円)と比べて15銭程度のドル高水準だった。欧州勢の本格参入後に再びドル売りが強まると、18時前には142.07円と昨年9月以来の安値を更新した。その後も戻りの鈍い動きが続き、19時前に再び下値を試す場面も見られたが、本日安値の手前142.09円前後で下げ止まると一転して買い戻しが優勢に。時間外の米10年債利回りが4.37%台まで低下幅を拡大するなど米債券買いが進み、ダウ先物も再びプラス圏を回復するなか、全般にドルの買い戻しが入った影響で143.20円台まで下値を切り上げた。
ユーロドルは上値が重い。20時時点では1.1336ドルと17時時点(1.1363ドル)と比べて0.0027ドル程度のユーロ安水準だった。18時前にドル売りが強まったタイミングで一時1.1473ドルと2022年2月以来の高値をつけたが、その後はドル買い戻しの流れに沿って1.13ドル台前半まで失速した。
ユーロ円は20時時点では162.09円と17時時点(162.31円)と比べて22銭程度のユーロ安水準だった。ユーロドルの上昇につれて163.13円まで上値を試したものの、一巡後は162円割れ水準まで押し戻された。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1473ドル
ユーロ円:161.31円 - 163.13円
外国為替市場概況:22時
11日の欧州外国為替市場でドル円は弱含み。22時時点では142.52円と20時時点(142.99円)と比べて47銭程度のドル安水準だった。3月米卸売物価指数(PPI)が前月比-0.4%、前年比+2.7%と発表され、予想の前月比+0.2%、前年比+3.3%を下回ったことで、142.96円前後から142.41円前後まで弱含みに推移した。
カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は「関税の影響はインフレが再び上昇することを示唆しており、我々の仕事はそれが長期的なインフレに転じないようにすること」と述べた。
ユーロドルは強含み。22時時点では1.1395ドルと20時時点(1.1336ドル)と比べて0.0059ドル程度のユーロ高水準だった。予想を下回った3月米PPIを受けて、1.1397ドル前後まで強含みに推移した。
ラガルドECB総裁は「ECBは必要ならば、ショックへの対応措置を講じる」「特定の為替水準を目標においてはいない」などと述べた。
ユーロ円は強含み。22時時点では162.40円と20時時点(162.09円)と比べて31銭程度のユーロ高水準だった。ユーロドルやダウ先物の堅調推移を受けて、162.43円前後まで強含みに推移した。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1473ドル
ユーロ円:161.31円 - 163.13円
外国為替市場概況:24時
11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上昇。24時時点では143.53円と22時時点(142.52円)と比べて1円01銭程度のドル高水準だった。「米国は非公式の協議で中国に報復しないよう警告」「中国側に習近平国家主席とトランプ米大統領の電話会談を要請するよう指示」との報道が伝わると、米国株やドルに買い戻しが先行。22時30分過ぎには一時143.55円付近まで値を上げた。
ただ、買い一巡後は上値が重くなった。23時発表の4月米ミシガン大学消費者態度指数速報値は50.8と予想の54.5を下回った一方、1年先の期待インフレ率は6.7%、5-10年先は4.4%といずれも予想を上回った。景況感が悪化する中、物価が上昇することへの警戒が高まると株価の失速とともにドル円にも売りが出て142円台後半まで下げた。なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.5785%前後と2月13日以来の高水準を付けた。
もっとも、そのあとは再び強含んだ。投機筋の円ロング(ドル円のショート)ポジションの偏りが警戒される中、週末を控えたショートカバーが入り143.63円付近まで持ち直した。
ユーロドルは弱含み。24時時点では1.1338ドルと22時時点(1.1395ドル)と比べて0.0057ドル程度のユーロ安水準だった。「米政府は米中首脳電話会談を要請するように指示した」との報道を受けてドル買いが先行すると1.1325ドル付近まで下押しした。足もとで相場上昇が続いたあとだけに、週末を控えたポジション調整目的の売りも出やすかった。
ユーロ円はじり高。24時時点では162.73円と22時時点(162.40円)と比べて33銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれたため、相場はじり高の展開となった。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1473ドル
ユーロ円:161.31円 - 163.13円
外国為替市場概況:2時
11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上昇が一服。2時時点では143.78円と24時時点(143.53円)と比べて25銭程度のドル高水準だった。NY序盤からのドル買いの流れが続くなか、ダウ平均が上昇したことも追い風となり、一時143.90円台まで上昇。ただ、節目の144円を前に上昇が一服すると伸び悩んだ。
なお、米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁からは「関税により、今年のインフレ率は3.5-4%に上昇すると予想」「関税は不確実性の大きな要因である」などの発言が伝わっている。
ユーロドルは下げ渋り。2時時点では1.1305ドルと24時時点(1.1338ドル)と比べて0.0033ドル程度のユーロ安水準だった。ドル買いの流れを受けて軟調に推移すると、1時過ぎに1.1270ドル台まで下押し。ただ、売りが一巡するとやや下げ幅を縮小する動きとなった。
ユーロ円も下げ渋り。2時時点では162.54円と24時時点(162.73円)と比べて19銭程度のユーロ安水準だった。ドル円以上にユーロドルの値動きの影響を受け、162.30円台まで下押し後に162.60円前後まで持ち直した。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1473ドル
ユーロ円:161.31円 - 163.13円
外国為替市場概況:4時
11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上昇が一服。4時時点では143.80円と2時時点(143.78円)と比べて2銭程度のドル高水準だった。コリンズ米ボストン連銀総裁から「FRBは金融市場の安定化を支援する準備は万全だ」などの発言が伝わったことで、米10年債利回りが一時4.43%台に低下したほか、ダウ平均が800ドル超上昇し、金融市場に対する過度の緊張が後退。これを受けて円売り・ドル買いが強まるとドル円は144.20円前後まで上昇したが、買いの勢いが一服すると143円台後半に押し戻された。
なお、米株高を受けて豪ドル円が90.50円まで、NZドル円は83.81円まで、それぞれ日通し高値を更新している。
ユーロドルは方向感定まらず。4時時点では1.1311ドルと2時時点(1.1305ドル)と比べて0.0006ドル程度のユーロ高水準だった。3時前に1.1320ドル台まで上昇後はドル買いの流れの中で1.1280ドル台まで下押し。もっとも、下げ一巡後は主に1.13ドル台前半で小動きとなるなど、方向感が定まらなかった。
ユーロ円は伸び悩み。4時時点では162.65円と2時時点(162.54円)と比べて11銭程度のユーロ高水準だった。ダウ平均の大幅高をながめて162.90円付近まで値を上げるも、163円台に乗せるには至らず。その後はドル円の上昇一服もあり伸び悩んだ。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1473ドル
ユーロ円:161.31円 - 163.13円
外国為替市場概況:NYまとめ
11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は143.54円と前営業日NY終値(144.45円)と比べて91銭程度のドル安水準だった。前日の3月米消費者物価指数(CPI)に続き、本日発表の3月米卸売物価指数(PPI)も予想を下回ると円買い・ドル売りが先行。22時過ぎに一時142.22円付近まで下落した。
ただ、日本時間夕刻に付けた昨年9月以来の安値142.07円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。レビット米ホワイトハウス報道官が関税を巡り「トランプ米大統領は中国との取り引きに前向きな姿勢を示している」と強調したほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するコリンズ米ボストン連銀総裁がFTとのインタビューで「米連邦準備理事会(FRB)は金融市場の安定化を支援する準備は万全だ(absolutely)」と発言したことを受けて、マーケットの過度な緊張が緩和。一時4.5864%前後と2月13日以来の高水準を付けた米10年債利回りは4.43%台まで上昇幅を縮め、330ドル超下落したダウ平均は810ドル超上昇した。為替市場でもドルを買い戻す動きが広がり、144.20円付近まで戻す場面があった。
なお、23時発表の4月米ミシガン大学消費者態度指数速報値は50.8と予想の54.5を下回った一方、1年先の期待インフレ率は6.7%、5-10年先は4.4%といずれも予想を上回った。景況感が悪化する中、物価が上昇することへの警戒が高まると米国株の失速とともにドル円にも売りが出て142円台後半まで下押しした。もっとも、調査期間は3月25日から4月8日で米相互関税が一時停止された4月9日以前のものだったことから反応は限定的だった。
ユーロドルは続伸。終値は1.1355ドルと前営業日NY終値(1.1201ドル)と比べて0.0154ドル程度のユーロ高水準となった。欧州市場では一時1.1473ドルと2022年2月以来の高値を付けたものの、NY市場ではじりじりと上値を切り下げる展開となった。週末を控えて、足もとで進んだ米国の「トリプル安(株安・債券安・通貨安)」を巻き戻す動きが広がった。1時30分前には一時1.1277ドル付近まで下押しした。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは日本時間夕刻に付けた3年ぶりの低水準である99.01から100.38付近まで下げ幅を縮めた。
ユーロ円は反発。終値は163.03円と前営業日NY終値(161.80円)と比べて1円23銭程度のユーロ高水準。欧州序盤に一時163.13円と日通し高値を付けたものの、21時前には161.52円付近まで失速した。ただ、アジア時間に付けた日通し安値161.31円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢となり、取引終了間際に163.07円付近まで持ち直した。
本日の参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.64円
ユーロドル:1.1191ドル - 1.1473ドル
ユーロ円:161.31円 - 163.13円