
東京外国為替市場概況
8時
21日の東京外国為替市場でドル円は小動き。8時時点では148.72円とニューヨーク市場の終値(148.78円)と比べて6銭程度のドル安水準だった。早朝のオセアニア市場では目立った動意は見られず、148円台後半で推移している。8時30分予定の2月全国消費者物価指数(CPI)の内容を見極めたいとの見方もあるか。
ユーロ円も小動き。8時時点では161.46円とニューヨーク市場の終値(161.47円)と比べて1銭程度のユーロ安水準だった。東京株式相場の取引開始待ち。なお、昨日のCME225先物は37435円と19日の大阪取引所比で65円安で引けた。
ユーロドルは8時時点では1.0857ドルとニューヨーク市場の終値(1.0851ドル)と比べて0.0006ドル程度のユーロ高水準だった。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.69円 - 148.81円
ユーロドル:1.0849ドル - 1.0859ドル
ユーロ円:161.40円 - 161.56円
10時
21日の東京外国為替市場でドル円は底堅い。10時時点では148.99円とニューヨーク市場の終値(148.78円)と比べて21銭程度のドル高水準だった。2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)が前年比で+3.0%と予想の+2.9%を上回ったことに売りで反応。一時148.59円まで下落したが、その後は押し目買いが優勢に。下落して始まった日経平均株価が170円超高まで一転上昇したほか、東京仲値にかけた買いも重なり一時149.04円まで切り返した。
ユーロ円も底堅い動き。10時時点では161.70円とニューヨーク市場の終値(161.47円)と比べて23銭程度のユーロ高水準だった。本邦CPI発表後に161.30円まで下げたが、日本株の持ち直しを受けて161.74円まで反発するなど、ドル円と同様の展開となっている。
ユーロドルは10時時点では1.0853ドルとニューヨーク市場の終値(1.0851ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ高水準だった。円相場となったため1.08ドル台半ばでこう着している。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.04円
ユーロドル:1.0849ドル - 1.0859ドル
ユーロ円:161.30円 - 161.74円
12時
21日の東京外国為替市場でドル円はいったん頭打ち。12時時点では149.07円とニューヨーク市場の終値(148.78円)と比べて29銭程度のドル高水準だった。東京仲値にかけた買いの流れを引き継いで149.19円まで上値を伸ばした。しかし時間外取引の米10年債利回りが小幅ながら低下する場面もあり、日経平均株価も伸び悩むと、ドル円は一時149円割れとなり148.94円前後へ下押した。
ユーロ円は伸び悩む。12時時点では161.65円とニューヨーク市場の終値(161.47円)と比べて18銭程度のユーロ高水準だった。頭打ちとなったドル円の動向を反映した円相場の動きに沿った推移。一時161.92円まで上昇も、161.60円付近まで下押した。
ユーロドルは小安い。12時時点では1.0844ドルとニューヨーク市場の終値(1.0851ドル)と比べて0.0007ドル程度のユーロ安水準だった。円相場中心の推移となるなか強い方向感はなかったものの、1.0842ドルまで小幅に下値を広げた。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.19円
ユーロドル:1.0842ドル - 1.0859ドル
ユーロ円:161.30円 - 161.92円
15時
21日午後の東京外国為替市場でドル円は強含み。15時時点では149.55円と12時時点(149.07円)と比べて48銭程度のドル高水準だった。米10年債利回りが4.24%台で高止まりしていることで、一時149.63円まで上値を伸ばした。
トランプ米大統領は、昨日に続いて「FRBが金利を引き下げれば素晴らしいことだ」と述べ、FRBへの利下げを求めた。
ユーロ円は強含み。15時時点では161.94円と12時時点(161.65円)と比べて29銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の上昇に連れて、161.97円まで上値を伸ばした。
ユーロドルは弱含み。15時時点では1.0828ドルと12時時点(1.0844ドル)と比べて0.0016ドル程度のユーロ安水準だった。米10年債利回りが4.24%台で推移していることで、一時1.0820ドルまでわずかに下値を広げた。
ポンドドルも1.2926ドルまでわずかに下値を広げた。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.63円
ユーロドル:1.0820ドル - 1.0859ドル
ユーロ円:161.30円 - 161.97円
17時
21日午後の東京外国為替市場でドル円は上昇一服。17時時点では149.31円と15時時点(149.55円)と比べて24銭程度のドル安水準だった。時間外の米10年債利回りが上昇幅を広げた場面では、149.66円まで日通し高値を更新。もっとも一巡後は利益確定の売りに押されて上値を切り下げる展開に。米金利が上昇幅を縮小したことや、欧米の株価指数先物のマイナス推移を眺めてクロス円に円買い戻しが入ったことも重しとなった。16時半頃には149.25円付近まで水準を落とした。
ユーロ円は上値が重い。17時時点では161.83円と15時時点(161.94円)と比べて11銭程度のユーロ安水準だった。東京昼過ぎから底堅い流れが継続され、ドル円が上値を伸ばしたタイミングで162.13円まで日通し高値を更新した。もっともその後、時間外のダウ先物や現物オープンを控えた欧州株先物が弱含むと失速。162円を割り込み、一時161.73円近辺までユーロ売り円買い戻しが進んだ。
他、ポンド円が193.59円、豪ドル円は94.21円を本日高値に、それぞれ193.06円付近と93.90円台まで上値を切り下げた。
ユーロドルは下げ渋り。17時時点では1.0838ドルと15時時点(1.0828ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ高水準だった。15時前につけた1.0820ドルを本日レンジの下限に1.0840ドル台まで持ち直す場面があった。昨日安値1.0815ドルが目先の支持水準として意識された。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.66円
ユーロドル:1.0820ドル - 1.0859ドル
ユーロ円:161.30円 - 162.13円
東京マーケットダイジェスト
ドル円:1ドル=149.55円(前営業日NY終値比△0.77円)
ユーロ円:1ユーロ=161.94円(△0.47円)
ユーロドル:1ユーロ=1.0828ドル(▲0.0023ドル)
日経平均株価:37677.06円(前営業日比▲74.82円)
東証株価指数(TOPIX):2804.16(△8.20)
債券先物6月物:138.03円(▲0.08円)
新発10年物国債利回り:1.520%(△0.005%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な国内経済指標)
<発表値> <前回発表値>
2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)
前年同月比 3.0% 3.2%
2月全国CPI、生鮮食料品・エネルギー除く
前年同月比 2.6% 2.5%
対外対内証券売買契約等の状況(前週)
対外中長期債
876億円の処分超 3537億円の処分超・改
対内株式
1兆8062億円の処分超 2196億円の処分超・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅い。2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)が市場予想を上回ったことに反応して148.59円まで下落したが、その後は次第に下値を切り上げた。下落して始まった日経平均株価が持ち直したほか、東京仲値にかけた買いも重なり、149円台を回復。後場に入ると日本株の上値は重くなったが、円売りの流れが変化することはなく、14時30分過ぎには149.63円まで値を上げた。
・ユーロ円も下値が堅い。本邦CPI発表後に161.30円まで下げたが、その後はドル円と同様に買い戻しが優勢となり、161.98円まで下値を切り上げた。
・ユーロドルは小安い。米長期金利の上昇などが相場の重しとなり、一時1.0820ドルまで値を下げた。
・日経平均株価は小幅続落。安く始まったものの、外国為替市場で円買いが一服したことなどを手掛かりに買い戻しが入り、一巡後はプラス圏に浮上した。もっとも、後場に入ると米株価指数先物が下落したことに伴い、リスク回避の動きから再び下げに転じるなど上値も重くなった。
・債券先物相場は続落。2月全国CPI(生鮮食料品除く総合)が予想を上回る結果となり、日銀の早期利上げ観測を意識した売りが先行した。一時は137円88銭まで下押す場面もあったが、米通商政策を巡る不透明感なども根強いなか、その後は下げ渋った。
欧州外国為替市場概況
20時
21日の欧州外国為替市場でユーロ円は弱含み。20時時点では161.68円と17時時点(161.83円)と比べて15銭程度のユーロ安水準だった。18時前に162.00円台まで値を上げるも一時的となり、その後はダウ平均先物や欧州株が軟調に推移する中で161.50円台まで下落した。
他クロス円も弱含む展開となっており、ポンド円は192.90円台まで、豪ドル円が93.80円前後までそれぞれ下押している。
ドル円は上値が重い。20時時点では149.20円と17時時点(149.31円)と比べて11銭程度のドル安水準だった。一時149.50円台まで値を上げるも、16時過ぎに付けた本日高値149.66円を前に上値が重い。その後は株安を嫌気したクロス円の下げにつれる形で149.20円割れまで押し戻された。
ユーロドルは様子見。20時時点では1.0837ドルと17時時点(1.0838ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ安水準だった。17時前に1.0840ドル台まで上昇した後は、1.0830ドルを挟んだ小動きが続いた。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.66円
ユーロドル:1.0820ドル - 1.0859ドル
ユーロ円:161.30円 - 162.13円
22時
21日の欧州外国為替市場でドル円は軟調。22時時点では148.66円と20時時点(149.20円)と比べて54銭程度のドル安水準だった。欧米株安を手掛かりにしたリスク回避の動きが続いているほか、米10年債利回りが4.19%台まで低下幅を拡大したことも相場の重しとなった。再び149.00円を割り込んで一時148.61円付近まで下押すなど、アジア時間につけた安値148.59円に迫る場面も見られた。
ユーロドルは上値が重い。22時時点では1.0832ドルと20時時点(1.0837ドル)と比べて0.0005ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の低下を手掛かりにした買いが入り、一時1.0861ドルまで本日高値を更新。ただ、株安によるリスクオフの動きが重しとなったため、その後は徐々に上値が重くなった。
ユーロ円は22時時点では161.03円と20時時点(161.68円)と比べて65銭程度のユーロ安水準だった。ドル円の下落やユーロドルの伸び悩み、株安などを背景にした円買い・ユーロ売りが強まり、160.91円まで本日安値を更新した。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.66円
ユーロドル:1.0820ドル - 1.0861ドル
ユーロ円:160.91円 - 162.13円
ニューヨーク外国為替市場概況
(21日終値:22日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.22円(21日15時時点比▲0.33円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.50円(▲0.44円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0822ドル(▲0.0006ドル)
FTSE100種総合株価指数:8646.79(前営業日比▲55.20)
ドイツ株式指数(DAX):22891.68(▲107.47)
10年物英国債利回り:4.712%(△0.066%)
10年物独国債利回り:2.765%(▲0.015%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
3月仏企業景況感指数
97 96
1月ユーロ圏経常収支(季調済)
354億ユーロの黒字 384億ユーロの黒字・改
3月ユーロ圏消費者信頼感指数
(速報値) ▲14.5 ▲13.6
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは頭が重かった。米長期金利の低下を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行。21時過ぎに一時1.0861ドルと日通し高値を更新した。
ただ、貿易摩擦が欧州経済に悪影響を及ぼす可能性が改めて意識される中、欧州株相場が下落するとリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが優勢に。1時前には1.0798ドルと日通し安値を付けた。米長期金利が上昇に転じたことも相場の重し。
なお、「フランス政府は欧州連合(EU)に対して、米関税政策に対抗する最も強力な措置の適用を検討するよう求めている」と伝わった。
・ドル円は下値が堅かった。欧州株相場や時間外のダウ先物の下落を背景にリスク回避の円買い・ドル売りが先行。米長期金利の低下に伴う売りも出て22時頃に一時148.61円付近まで値を下げた。
ただ、アジア時間に付けた日通し安値148.59円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。トランプ米大統領が4月2日の相互関税を巡り、免除の可能性はあるかとの質問に「柔軟性はあるだろう」と答えると、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退。一時500ドル超下落したダウ平均が上げに転じ、円売り・ドル買いを促した。米長期金利が上昇に転じたことも相場の支援材料となり、2時過ぎには149.31円付近まで持ち直した。
なお、トランプ氏は中国が貿易戦争を阻止するために何かできるかと尋ねられると「話し合いは可能」と発言。さらに、「習近平主席と話し合う予定だ」と話した。
・ユーロ円は下げ渋り。欧米株価の下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りが入ると一時160.75円と日通し安値を付けたものの、トランプ米大統領の発言をきっかけに投資家のリスク回避姿勢が和らぐと円売り・ユーロ買いがじわりと強まった。3時前には161.61円付近まで下げ渋った。
・ロンドン株式相場は続落。英中銀(BOE)が今週の英中銀金融政策委員会(MPC)で、今後の利下げに対して慎重な姿勢を示したことから、売りが出やすい地合いとなった。リオ・ティントやアングロ・アメリカン、グレンコアなど素材株の下げが目立った。アストラゼネカなど医薬品株の一角にも売りが出た。
・フランクフルト株式相場は3日続落。貿易摩擦が欧州経済に悪影響を及ぼす可能性が改めて意識される中、欧州株全般に売りが出た。個別ではザランド(3.40%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(2.81%安)、バイヤスドルフ(2.79%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。
24時
21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下げ渋り。24時時点では148.88円と22時時点(148.66円)と比べて22銭程度のドル高水準だった。22時頃に一時148.61円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値148.59円が目先サポートとして意識されると徐々に下値を切り上げた。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場を下支えした。
なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「現在の緩やかな引き締め政策は完全に適切」「現在、経済と政策には多くの不確実性がある」などと述べたと伝わった。
ユーロドルは戻りが鈍い。24時時点では1.0824ドルと22時時点(1.0832ドル)と比べて0.0008ドル程度のユーロ安水準だった。21時過ぎに一時1.0861ドルと日通し高値を付けたあとは一転下落した。米政権の関税政策をきっかけとする貿易摩擦が欧州経済に悪影響を及ぼす可能性が改めて意識されたことがユーロの重し。23時30分過ぎには1.0819ドルと日通し安値を付けた。
ユーロ円は24時時点では161.15円と22時時点(161.03円)と比べて12銭程度のユーロ高水準。22時頃に一時160.91円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後はひとまず下げ渋った。ドル円につれた動き。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.66円
ユーロドル:1.0819ドル - 1.0861ドル
ユーロ円:160.91円 - 162.13円
4時
21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は買い戻しが一服。4時時点では149.21円と2時時点(149.24円)と比べて3銭程度のドル安水準。トランプ米大統領の発言や、上昇に転じた米10年債利回りの動きを支えとした買い戻しが一服し、149.31円近辺を戻り高値に149円前半で小動き。米10年債利回りは4.25%台で上昇が一服し、ダウ平均は再びマイナス圏に沈むなど伸び悩んでいる。
ユーロドルはもみ合い。4時時点では1.0821ドルと2時時点(1.0818ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ高水準。1時前につけた1.0798ドルを安値に下げ渋り、1.08ドル近辺では底堅さを示すも、上昇に転じた米10年債利回りの動きも重しに戻りは鈍く、1.0820ドル台を中心とした狭いレンジ内での動きにとどまっている。
ユーロ円は4時時点では161.45円と2時時点(161.45円)とほぼ同水準。ドル円の買い戻しとユーロドルの下げが一服するなか、ユーロ円は161円半ばを挟んで小幅の上下に始終した。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.59円 - 149.66円
ユーロドル:1.0798ドル - 1.0861ドル
ユーロ円:160.75円 - 162.13円
NYマーケットダイジェスト
(21日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.32円(前営業日比△0.54円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.55円(△0.08円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0818ドル(▲0.0033ドル)
ダウ工業株30種平均:41985.35ドル(△32.03ドル)
ナスダック総合株価指数:17784.05(△92.42)
10年物米国債利回り:4.25%(△0.02%)
WTI原油先物5月限:1バレル=68.28ドル(△0.21ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=3021.4ドル(▲22.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。欧州株相場や時間外のダウ先物の下落を背景にリスク回避の円買い・ドル売りが先行。米長期金利の低下に伴う売りも出て22時頃に一時148.61円付近まで値を下げた。
ただ、アジア時間に付けた日通し安値148.59円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。トランプ米大統領が4月2日に導入する予定の相互関税について「柔軟性がある」との認識を示すと、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退。一時500ドル超下落したダウ平均が上げに転じ、円売り・ドル買いを促した。米長期金利が上昇に転じたことも相場の支援材料となり、5時30分前には149.37円付近まで値を上げた。
なお、トランプ氏は「中国の習近平国家主席と関税を巡り協議する」とも語ったが、具体的な時期などには言及しなかった。
・ユーロドルは3日続落。米長期金利の低下を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行すると、21時過ぎに一時1.0861ドルと日通し高値を付けた。
ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。貿易摩擦が欧州経済に悪影響を及ぼす可能性が改めて意識される中、欧米株価の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが優勢に。1時前には1.0798ドルと日通し安値を付けた。米長期金利が上昇に転じたことも相場の重し。引けにかけては1.08ドル台前半で下げ渋ったものの、戻りは鈍かった。
・ユーロ円は3日ぶりに小反発。米国株相場が大幅に下落するとリスク回避の円買い・ユーロ売りが先行し、1時前に一時160.75円と日通し安値を付けた。
ただ、トランプ米大統領の発言をきっかけに投資家のリスク回避姿勢が和らぐと、株価の持ち直しとともに円売り・ユーロ買いがじわりと強まった。3時前には161.61円付近まで値を戻した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反発。米政権の関税政策などで米景気減速への懸念が高まる中、この日も売りが先行した。一部企業の業績見通しの悪化も嫌気されて、指数は500ドル超下げる場面があった。ただ、トランプ米大統領が4月2日に導入する予定の相互関税について「柔軟性がある」との認識を示すと、買い戻しが優勢となり上げに転じた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反落。米景気減速への懸念から買いが先行したものの、トランプ米大統領の発言をきっかけに米関税政策への警戒が後退すると一転売りが優勢となった。週末を控えたポジション調整目的の売りも出た。
・原油先物相場は上昇。米国がイランに追加制裁を決定したことや石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が超過生産分を相殺するために7カ国が追加減産を行うと発表したことを支えに底堅い動きとなった。
・金先物相場は9日ぶりに反落。為替市場でドルがユーロなどに対し上昇し、ドル建ての金に割高感が生じたことをきっかけに売りに押された。また、昨日まで6日連続で史上最高値を更新したこともあり、週末のこの日は利益確定の売りが優勢となった。