フィボナッチ・ゾーン

【ドル円】【フィボナッチゾーン】 2025年03月19日

東京外国為替市場概況

8時

 19日の東京外国為替市場でドル円は小高い。8時時点では149.39円とニューヨーク市場の終値(149.27円)と比べて12銭程度のドル高水準だった。朝方は149.42円まで買われているが持ち高調整の域を出ておらず、大きな方向感はない。植田日銀総裁の定例記者会見に市場の注目が集まっているため、それまでは様子見ムードが広がるか。

 ユーロ円は小動き。8時時点では163.48円とニューヨーク市場の終値(163.39円)と比べて9銭程度のユーロ高水準だった。東京株式相場の取引開始待ち。なお、昨日のCME日経平均先物は大証終値比85円安の37535円で引けている。

 ユーロドルは8時時点では1.0942ドルとニューヨーク市場の終値(1.0945ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ安水準だった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.20円 - 149.42円
ユーロドル:1.0941ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:163.31円 - 163.53円

10時

 19日の東京外国為替市場でドル円は堅調。10時時点では149.61円とニューヨーク市場の終値(149.27円)と比べて34銭程度のドル高水準だった。本邦債券先物が続伸(利回りは低下)して始まると、9時前には149.47円まで上昇。149.31円付近まで下押す場面もあったが、時間外の米10年債利回りが小幅ながらも上昇して始まったことや、日経平均株価が堅調なことが支えになり、東京仲値の値決めにかけては149.64円まで上値を広げ堅調推移。

 ユーロ円は小幅高。10時時点では163.62円とニューヨーク市場の終値(163.39円)と比べて23銭程度のユーロ高水準だった。東京仲値の値決めにかけてドル円が買われると、ユーロ円も163.68円までつれ高。

 ユーロドルは小安い。10時時点では1.0934ドルとニューヨーク市場の終値(1.0945ドル)と比べて0.0011ドル程度のユーロ安水準だった。米金利上昇が重しになり1.0932ドルまで小幅に弱含んだ。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.20円 - 149.64円
ユーロドル:1.0932ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:163.31円 - 163.68円

12時

 19日の東京外国為替市場でドル円は失速。12時時点では149.42円とニューヨーク市場の終値(149.27円)と比べて15銭程度のドル高水準だった。昨日海外市場の下落幅を取り戻す動きは東京仲値付近でつけた149.64円までで一服。時間外取引の米10年債利回りが4.3%を目前に上昇を小休止させたことも、ドル買い・円売りの流れを滞らせた。日銀が市場予想通り現状の金融政策維持を発表したタイミングで149.50円前後へ戻したものの再び下値を探り、朝方からのレンジ下限に近づく149.22円前後まで一時下振れた。

 ユーロ円は頭打ち。12時時点では163.50円とニューヨーク市場の終値(163.39円)と比べて11銭程度のユーロ高水準だった。仲値にかけたドル円の上昇一服後はクロス円の円売りも落ち着いた。ユーロ円は日銀の金融政策発表後の円相場の振れにともない、163.27円まで下値を広げる場面があった。

 ユーロドルは下げ渋る。12時時点では1.0941ドルとニューヨーク市場の終値(1.0945ドル)と比べて0.0004ドル程度のユーロ安水準だった。対円でのドル買い一巡を手掛かりにユーロ高・ドル安方向へ戻した。小幅に下落した値幅を縮小して一時1.0945ドル前後とNY終値水準まで戻し、早朝のレンジ上限1.0947ドルに一時接近した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.20円 - 149.64円
ユーロドル:1.0932ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:163.27円 - 163.68円

15時

 19日午後の東京外国為替市場でドル円は強含み。15時時点では149.77円と12時時点(149.42円)と比べて35銭程度のドル高水準だった。日銀の声明文で、各国の通商政策というリスク要因が追加されたこと、米WSJのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者が「今後6カ月間は、FRBは様子見であまり何もしないと予想」と配信したことなどで、一時149.80円まで上値を伸ばした。この後15時半から植田日銀総裁の記者会見が控えている。

 ユーロ円は強含み。15時時点では163.74円と12時時点(163.50円)と比べて24銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の上昇に連れて、163.79円まで上値を伸ばした。
 豪ドル円は95.24円、NZドル円は87.09円まで外貨高・円安に推移した。

 ユーロドルは弱含み。15時時点では1.0931ドルと12時時点(1.0941ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ安水準だった。米10年債利回りが4.29%台で推移していることで、一時1.0928ドルまでわずかに下値を広げた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.20円 - 149.80円
ユーロドル:1.0928ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:163.27円 - 163.79円

17時

 19日午後の東京外国為替市場でドル円は強含み。15時時点では149.77円と12時時点(149.42円)と比べて35銭程度のドル高水準だった。日銀の声明文で、各国の通商政策というリスク要因が追加されたこと、米WSJのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者が「今後6カ月間は、FRBは様子見であまり何もしないと予想」と配信したことなどで、一時149.80円まで上値を伸ばした。この後15時半から植田日銀総裁の記者会見が控えている。

 ユーロ円は強含み。15時時点では163.74円と12時時点(163.50円)と比べて24銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の上昇に連れて、163.79円まで上値を伸ばした。
 豪ドル円は95.24円、NZドル円は87.09円まで外貨高・円安に推移した。

 ユーロドルは弱含み。15時時点では1.0931ドルと12時時点(1.0941ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ安水準だった。米10年債利回りが4.29%台で推移していることで、一時1.0928ドルまでわずかに下値を広げた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.20円 - 149.80円
ユーロドル:1.0928ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:163.27円 - 163.79円

東京マーケットダイジェスト

ドル円:1ドル=149.77円(前営業日NY終値比△0.50円)
ユーロ円:1ユーロ=163.74円(△0.35円)
ユーロドル:1ユーロ=1.0931ドル(▲0.0014ドル)
日経平均株価:37751.88円(前営業日比▲93.54円)
東証株価指数(TOPIX):2795.96(△12.40)
債券先物6月物:138.11円(▲0.23円)
新発10年物国債利回り:1.515%(△0.015%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な国内経済指標) 
       <発表値> <前回発表値>
1月機械受注(船舶・電力除く民需)
前月比    ▲3.5%    ▲0.8%・改
前年同月比   4.4%     4.3%
2月貿易統計(通関ベース)
季節調整前 5845億円の黒字 2兆7366億円の赤字・改
季節調整済 1823億円の黒字 6013億円の赤字・改
日銀金融政策決定会合(日銀金融市場調節目標)
政策金利 0.50%で据え置き  0.50%
1月鉱工業生産・確報値
前月比    ▲1.1%    ▲1.1%
前年同月比   2.2%     2.6%
1月設備稼働率
前月比     4.5%    ▲0.2%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は強含み。しばらくは149.40円を挟んだ水準で方向感なく推移していたが、15時過ぎには149.90円まで値を上げた。日銀金融政策発表後の下押しを149.20円台までにとどめ、朝方につけた安値149.20円の手前で下値を確認したことから次第に買い戻しが強まった格好だ。
 なお、日銀はこの日、政策金利を0.50%で据え置くことを決定。声明文では「賃金と物価の好循環が引き続き強まる」「各国の通商政策などの動きを受けた海外の経済・物価動向の不確実性は引き続き高い」などの見解を示した。

・ユーロ円も強含み。163.40円を挟んだ水準でのもみ合いから次第に下値を切り上げる展開となり、一時163.79円まで値を上げた。

・ユーロドルは小安い。対円などでドル買いが進んだ影響から1.0923ドルまで弱含んだ。

・日経平均株価は4営業日ぶりに小反落。昨日と同じく海外投資家からの買いが株価指数先物に入り、指数は一時280円超上昇する場面があった。もっとも、その後は前日終値を挟んだ水準まで押し戻されて、次第に方向感が乏しくなった。この後の日銀総裁会見や今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)、明日の祝日休場など控えて全般に様子見ムードが広がった。

・債券先物相場は4営業日ぶりに反落。小幅に上昇して始まったが、すぐに上値が重くなった。日銀の金融政策据え置きは予想通りだったものの、発表後は植田日銀総裁の会見を控えて持ち高調整売りが出た。

欧州外国為替市場概況

20時

 19日の欧州外国為替市場でドル円は買い戻し。20時時点では149.77円と17時時点(149.28円)と比べて49銭程度のドル高水準だった。16時30分過ぎに149.14円の安値をつけたものの、昨日安値の149.10円手前では下げ止まり。一巡後は149.80円台まで買い戻しが入った。市場では「日銀の次回利上げ時期を巡って見方が定まっておらず、円相場が上下に振れることになった」との声も聞かれた。

 トルコリラは一時急落。トルコのエルドアン大統領の主要な対立候補者とされるイマモール・イスタンブール市長が当局に拘束されたと伝わり、同国の政情不安を意識した売りが膨らんだ。対ドルでは41リラ台、対円では3.61円までリラの過去最安値をつけた。

 ユーロ円は買い戻し。20時時点では163.27円と17時時点(162.62円)と比べて65銭程度のユーロ高水準だった。ドル円と同様に売り一服となり、162.20円の安値から163.40円台まで買い戻しが入った。

 ユーロドルは20時時点では1.0900ドルと17時時点(1.0892ドル)と比べて0.0008ドル程度のユーロ高水準だった。売り一巡後は1.09ドル台を回復したが、戻りも限られた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.14円 - 150.02円
ユーロドル:1.0874ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:162.20円 - 163.88円

22時

 19日の欧州外国為替市場でドル円はもみ合い。22時時点では149.80円と20時時点(149.77円)と比べて3銭程度のドル高水準だった。20時30分前に149.89円付近まで買い戻しが進んだが、本日高値の150.02円手前で上昇は一服。その後は149円台後半でのもみ合いに転じた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて徐々に様子見ムードも広がっているようだ。

 ユーロ円ももみ合い。22時時点では163.32円と20時時点(163.27円)と比べて5銭程度のユーロ高水準だった。新規の手掛かり材料難ということもあり、163円台前半でのもみ合いが中心となった。

 ユーロドルは22時時点では1.0901ドルと20時時点(1.0900ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。1.0910ドル台まで下値を切り上げる場面があったものの、依然として買い戻しの勢いは限られている。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.14円 - 150.02円
ユーロドル:1.0874ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:162.20円 - 163.88円

欧州マーケットダイジェスト

(19日終値:20日2時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.93円(19日15時時点比△0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.23円(▲0.51円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0885ドル(▲0.0046ドル)
FTSE100種総合株価指数:8706.66(前営業日比△1.43)
ドイツ株式指数(DAX):23288.06(▲92.64)
10年物英国債利回り:4.631%(▲0.012%)
10年物独国債利回り:2.804%(▲0.006%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
2月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
(前年比)   2.3%       2.4%
2月ユーロ圏HICPコア改定値
(前年比)   2.6%       2.6%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは下落。「エルドアン・トルコ大統領の主要な対立候補とされるイマモール・イスタンブール市長が当局に拘束された」との報道をきっかけに、トルコでの政治リスクが警戒されると、トルコの通貨リラが対ドルなどで急落。つられる形でユーロにも売りが出た。2月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値が予想を下回り、速報値から下方修正されたこともユーロの重しとなり、一時1.0874ドルまで値を下げた。
 その後、いったんは1.0918ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、買い戻しが一巡すると再び弱含んだ。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て2時30分前に一時1.0870ドルと日通し安値を更新した。

・トルコリラは急落。トルコでの政治リスクを警戒して同国の株式や通貨リラに売りが膨らんだ。対円では一時3.61円、対ドルでは41リラ台まで売り込まれ、史上最安値を更新した。

・ドル円は底堅い動き。日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で、市場予想通り政策金利の据え置きを決定。植田和男日銀総裁が記者会見で「トランプ米政権の関税政策に対する不確実性」を示すと、市場では「日銀が利上げに慎重な姿勢を見せた」との受け止めが広がり、日本時間夕刻に一時150.02円まで上昇する場面があった。
 ただ、150円台で上値の重さを確認すると持ち高調整目的の売りが強まり、149.14円の本日安値まで一転して下落した。
 もっとも、NYの取引時間帯に入ると再び強含む展開に。米長期金利の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが優勢になると、一時150.15円と5日以来の高値を付けた。米国株相場が反発したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも相場の支援材料。

・ユーロ円は下げ渋り。ドル円やユーロドルの下落につれた売りが出ると一時162.20円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。23時過ぎには163.66円付近まで持ち直した。

・ロンドン株式相場は小幅ながら6日続伸。足もとで相場上昇が続いたあとだけに、短期的な過熱感から利益確定売りが先行した。ただ、引けにかけては買い戻しが優勢となり、上げに転じた。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、BAEシステムズやレレックスなど資本財サービス株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。トルコでの政治リスクを警戒してトルコ株式相場が急落すると独株にも売りが波及した。ただ、下値では押し目買いが入ったため、引けにかけては下げ渋った。個別ではラインメタル(4.53%安)やコメルツ銀行(3.66%安)、ザルトリウス(2.29%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。

ニューヨーク外国為替市場概況

24時

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は伸び悩み。24時時点では149.87円と22時時点(149.80円)と比べて7銭程度のドル高水準だった。米長期金利の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが優勢になると、一時150.15円と5日以来の高値を付けた。米国株相場が反発したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも相場の支援材料。
 ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を控える中、一本調子で上昇する展開にはならなかった。150円台では戻り売りなども出やすかった。

 ユーロドルは小安い。24時時点では1.0884ドルと22時時点(1.0901ドル)と比べて0.0017ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の上昇が相場の重し。ただ、FOMC結果公表を控えているため、比較的狭いレンジ取引となっている。
 なお、市場では「公表されるFOMCメンバーのFF金利予想(ドット・プロット)や、会合後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見に注目が集まる」との声が聞かれた。

 ユーロ円は24時時点では163.14円と22時時点(163.32円)と比べて18銭程度のユーロ安水準だった。米重要イベントを前に様子見ムードが強く狭い範囲内での推移にとどまった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.14円 - 150.15円
ユーロドル:1.0874ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:162.20円 - 163.88円

2時

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小動き。2時時点では149.93円と24時時点(149.87円)と比べて6銭程度のドル高水準。引き続き150円超え水準では上値の重さを示し売りに押されるも、前日比プラス圏で推移する米株・米長期金利の動きも支えに149円後半で下げ渋り下値の堅い動き。もっとも米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控え様子見ムードも強く値動きは限定的。

 ユーロドルはもみ合い。2時時点では1.0885ドルと24時時点(1.0884ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準。米長期金利の上昇がドルの支えとなり、上値の重い動きも米金融政策イベント待ちムードが強く、1.08ドル後半で動きが鈍っている。

 ユーロ円は2時時点で163.23円と24時時点(163.14円)と比べて9銭程度のユーロ高水準。163円前半の狭いレンジ内での振幅にとどまっている。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:149.14円 - 150.15円
ユーロドル:1.0874ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:162.20円 - 163.88円

4時

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下落。4時時点では148.83円と2時時点(149.93円)と比べて1円10銭程度のドル安水準。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表後に米長期金利の低下に伴い、ドル売りが優勢となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を受けてもドル売りが継続し、149円を割り込み一時148.67円まで急落した。米10年債利回りは4.24%台まで低下した。
 FRBは市場予想通り政策金利を据え置いた。金利見通しの中央値は年内の追加利下げ回数が2回のまま維持されたが、今年のGDP見通しを従来の2.1%%から1.7%に大幅に下方修正した。パウエルFRB議長は、政策スタンスの調整を急ぐ必要はないと述べた。また、関税インフレは一時的なものになるとの見解を示すも、関税でインフレ抑制の進展が遅れる可能性を指摘し、関税による不確実性を強調した。

 ユーロドルは下げ渋る。4時時点では1.0908ドルと2時時点(1.0885ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ高水準。売りが先行し2時30分ごろには1.0861ドルまで下押したが、米金融政策イベントを受けてドル売りが優勢になると1.09ドル前半まで切り返した。

 ユーロ円は弱含み。4時時点では162.37円と2時時点(163.23円)と比べて86銭程度のユーロ安水準。ドル円の下げにつられる格好で、162.17円まで日通しの安値を更新した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.67円 - 150.15円
ユーロドル:1.0861ドル - 1.0947ドル
ユーロ円:162.17円 - 163.88円

NYマーケットダイジェスト

(19日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.69円(前営業日比▲0.58円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.13円(▲1.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0903ドル(▲0.0042ドル)
ダウ工業株30種平均:41964.63ドル(△383.32ドル)
ナスダック総合株価指数:17750.79(△246.67)
10年物米国債利回り:4.24%(▲0.04%)
WTI原油先物4月限:1バレル=67.16ドル(△0.26ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=3041.2ドル(△0.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比)   ▲6.2%      11.2%
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
    4.25-4.50%で据え置き 4.25-4.50%
1月対米証券投資動向
短期債を含む  ▲488億ドル 1032億ドル・改
短期債を除く  ▲452億ドル  750億ドル・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は4営業日ぶりに反落。米長期金利の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが先行。米国株相場が反発したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも相場の支援材料となり、23時過ぎに一時150.15円と5日以来の高値を付けた。
 ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表後は米長期金利の低下とドル売りが進んだ。FOMC金利見通しでは、年内の利下げ回数が2回と前回の想定が維持された。米政権による関税政策で物価上昇圧力が強まる中でも利下げが続くとの見方がドル売りを促し、取引終了間際には一時148.61円と日通し安値を更新した。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いたFOMCで市場予想通り政策金利を4.25-4.50%で据え置き、4月から保有資産を圧縮する量的引き締め(QT)のペースを緩和することを決めた。また、今年のGDP見通しは大幅に下方修正した一方、インフレ率は上方修正した。声明文には「経済見通しを巡る不確実性は高まっている」との文言を追加し、トランプ政権の高関税政策が景気に及ぼすリスクに警戒感をにじませた。
 パウエルFRB議長は定例記者会見で「調査では関税がインフレ期待を押し上げていることが示唆されている」「インフレ期待上昇、かなりの部分が関税に起因」「新たな政策とその影響に関する不確実性は高い」「今年のインフレのさらなる進展が遅れる可能性」と述べたほか、「基本シナリオは関税によるインフレは一時的なものになる」「リセッションの確率は上がったが高くはない」などと話した。

・ユーロドルも4日ぶり反落。トルコでの政治リスクが警戒される中、NY市場に入るとユーロ売り・ドル買いが先行した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、2時30分過ぎには一時1.0861ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、FOMCで今年2回の利下げ見通しが維持されると米長期金利の低下とともにドル売りが優勢に。4時前には1.0913ドル付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロ円も4日ぶりに反落。23時過ぎに163.66円付近まで持ち直す場面もあったが、FOMC結果公表後にドル円が急落するとユーロ円にも売りが波及。日本時間夕刻に付けた162.20円を下抜けて一時162.08円まで下げ足を速めた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。FOMC金利見通しで、年内の利下げ回数が2回と前回の想定が維持されたことが好感された。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場の支援材料となり、指数は一時600ドル近く上昇した。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。FOMC金利見通しで、年内の利下げ回数が2回と前回の想定が維持されると買いが広がった。4月からQTのペースを緩和することも相場の支援材料。

・原油先物相場は反発。米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計はまちまちの結果となったが、結果発表後に買いで反応した。ただ、ウクライナがエネルギー施設への攻撃を停止するという提案を承認したことや、FRBが今年のGDP予想を大きく下方修正したことが重しとなり、上値は限られた。

・金先物相場はほぼ横ばい。FOMCを見極めようと積極的な取引は手控えられた。最高値更新の動きが続いていることもあり、イベントを前に持ち高調整の売りも入ったが、トランプ関税や地政学リスク懸念を背景に下値は堅く、中心限月の清算値ベースでわずかながら5営業日連続の史上最高値を更新した。

FOMC(FRB議長)

「経済は全般に強い」
「労働市場の状況は堅調」
「インフレは進展しているが、目標を上回っている」
「最近の兆候は消費支出の緩和を示している」
「見通しに関する不確実性の高まりが示されている」

「FRBは政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」
「調査では関税がインフレ期待を押し上げていることが示唆されている」
「全体的に労働市場は概ね均衡」
「インフレは2%目標に対してやや高い水準を維持」
「短期的なインフレ指標の一部が上昇」
「新たな政策とその影響に関する不確実性は高い」
「FRBは政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」

「現在の政策スタンスは適切」
「FRBはより明確な説明を待つ態勢が整っている」
「不確実性を考えるとドット・プロットは確かに難しい」
「金融市場に逼迫の兆候がいくつか見られる」
「現在の政策スタンスは適切」

「基本シナリオは関税インフレは一時的なものになるが、不確実性がある」
「インフレ期待上昇、かなりの部分が関税に起因」
「関税インフレを無視すべきかどうか言うのは時期尚早」
「一時的なインフレを無視することが適切な場合もある」
「関税に起因するインフレを追跡するのは非常に困難」
「関税に起因するインフレがどの程度かを正確に評価するのは困難」
「基本シナリオは関税インフレは一時的なものになるが、不確実性がある」

「インフレ期待を非常に注意深く監視」
「今年のインフレのさらなる進展が遅れる可能性」
「依然としてかなり堅実なデータを見る」

「リセッションの確率は上がったが高くはない」
「リセッションの確率は上がったが高くはない」

短期トレード向きの「DMM FX」

-フィボナッチ・ゾーン