
東京マーケットダイジェスト
【指標】12月機械受注(船舶・電力除く民需、前月比) -1.2%、予想 +0.1%ほか
12月機械受注(船舶・電力除く民需、前年比) +4.3%、予想 +6.9% 1月貿易統計(通関ベース、季調前) -2兆7588億円、予想 -2兆1005億円 1月貿易統計(通関ベース、季調済) -8566億円、予想 -2436億円
高田日銀審議委員 「個人消費をみると、物価上昇の影響などがみられるものの、緩やかな増加基調」 「物価上昇が賃金上昇に先行してきたが、足もとでは、昨年の春季労使交渉を受けた名目賃金のはっきりとした上昇を背景に、実質賃金のプラス転化に向けた動きが生じている」 「物価と賃金のギャップが縮小することで、個人消費も緩やかな増加を続けると考えている」 「輸入物価上昇率をみると、足もとは落ち着いており、2022年以降のように急な価格転嫁をもたらす大きさではない」
高田日銀審議委員 「一段のギアシフト、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが必要だと考えてきました」 「1月にかけて米国経済の堅調さが改めて確認され、日米の金融政策スタンスの違いも縮小したといえる」 「2%の物価安定の目標に近づいているとの認識のなか、過度な緩和継続期待が醸成され、物価上振れリスクや金融の過熱リスクが顕在化しないよう、1月に実施した追加利上げ以降も、ギアシフトを段階的に行っていくという視点も重要」
高田日銀審議委員 「ギアシフト、金融緩和の度合い調整の意味で使っている」 「企業、前向きな動きが続いている」 「米経済の先行き、不確実性は低下している」
ドル円は上値が重い。高田日銀審議委員の発言を手掛かりに上昇に振れる場面があったものの、次第に買いが強まり、11時過ぎには152.31円まで値を上げた。ただ、その後は151.60円まで失速。日銀の利上げ観測が手掛かりとなり、新発10年物国債利回りが2009年11月以来の高水準となる1.435%まで上昇したことが相場の重しとなった。
なお、高田日銀審議委員は「一段のギアシフト、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが必要」「実質金利のマイナス幅はまだある」などの見解を示した。
欧州マーケットダイジェスト
【指標】米MBA住宅ローン申請指数(前週比) -6.6%、前回 +2.3%
【指標】1月米住宅着工件数 136.6万件、予想 139.0万件ほか
1月米住宅着工件数(前月比) -9.8%、予想 -7.3% 1月米建設許可件数 148.3万件、予想 146.0万件 1月米建設許可件数(前月比) +0.1%、予想 -1.5%
ドル円は下値が堅かった。東京時間に高田日銀審議委員が「もう一段のギアシフト、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが必要」と発言したことを受けて、日銀の早期追加利上げ観測が改めて台頭。全般円買いが優勢となった。欧米株価の下落に伴うリスク回避の円買いも入り、24時過ぎに一時151.25円と日通し安値を更新した。 ただ、前日の安値151.24円が目先サポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢に。対ユーロなどでドル高が進んだ影響も受けて、151.80円付近まで下げ幅を縮めた。
NYマーケットダイジェスト
ボスティック米アトランタ連銀総裁 「インフレが一直線に進むとは予想していない」 「経済見通しにすべての政策変更を織り込むのは困難」 「2025年の見通しに対する信頼は低下」
ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長 「FRBは次の金融政策の検討に時間をかけることが可能」 「米国の経済状況は非常に好調」 「米国の金融政策は依然として抑制的」 「米労働市場は堅調で、インフレは緩和しているが、依然として高い」 「家計のバランスシートは良好な状態にあるようだ」 「2%のインフレへの回帰には困難が伴う可能性」
ドル円は反落。日銀の早期追加利上げ観測が改めて台頭する中、全般円買いが先行。ダウ平均が一時240ドル超下落し、ナイト・セッションの日経平均先物が420円下げたことも相場の重しとなり、一時151.25円と日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値151.24円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。対ユーロなどでドル高が進んだ影響も受けて、151.83円付近まで下げ幅を縮める場面があった。
もっとも、米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月28日-29日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で「債務上限問題解決までバランスシート縮小の一時停止や減速が必要になる公算」との見解が示されると、米長期金利が低下。ドル円にも売りが出て151.39円付近まで押し戻された。